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2022年3月23日(水)

2022年度予算への山添議員の反対討論(要旨)

参院本会議

 日本共産党の山添拓議員が22日の参院本会議で行った2022年度予算への反対討論(要旨)は次の通りです。


 ロシアによるウクライナ侵略に抗議します。直ちに中止し、即時撤退を厳しく求めます。予算案には16年に安倍元首相がプーチン大統領と約束した8項目の経済協力プランに基づく21億円が計上されたままです。経済協力プランは中止し、予算は削減すべきです。

 予算案はコロナ禍から国民の命とくらしを守る点で不十分です。

 死者数は第5波の3倍近くで、増え続けています。ワクチンの3回目接種が遅れ、検査も不十分なままです。死者数で過去最悪の結果を招いた責任をあいまいにできません。

 コロナ禍の2年間、急性期病床は全国で2846も削減されました。やめるべきです。保健所の体制は「保健師を2倍にしてほしい」という現場の声に向き合うべきです。

 小学校休業等対応助成金は、事業主が認めない限り支給しないとの現行制度は見直すべきです。事業復活支援金は、持続化給付金と家賃支援給付金並みに支援を拡充すべきです。

 総理は「新自由主義の弊害を是正する」と述べました。ところが官房長官は、非正規雇用の増大が「新自由主義の弊害」とは認めませんでした。フリーランスは「労働者」としての保護が必要です。

 男女賃金格差では、企業と政治の責任が問われます。格差と貧困の拡大は新自由主義の本質です。第2次安倍政権以降、大企業は約130兆円もの内部留保を積み増しました。日本共産党は、このストック分に課税し、最低賃金など賃上げに使う提案をしています。年金カットをやめ、消費税は5%に減税し、インボイス制度は中止すべきです。

 東日本大震災と東電福島第1原発事故から11年。最高裁は、原発事故の被害賠償について国の中間指針を上回る損害を認めています。中間指針は直ちに見直すべきです。原発事故はいまも被害者を苦しめています。「再稼働を認めよ」など暴論です。気候危機に対応するため再エネ・省エネの拡大が必要です。

 予算案は敵基地攻撃能力に転用可能な兵器の保有を進めるものです。敵基地攻撃能力の保有は「海外派兵の禁止」など、歴代政権の憲法解釈との整合性すら投げ捨てています。

 自民党などが求める「核共有」も看過できません。非核三原則は国是です。総理は「核共有」を否定しましたが、与党内での議論や検討はやめさせるべきです。東アジアを平和と協力の地域にするため、9条をいかした外交戦略に知恵と力を尽くすことこそ政治の役割です。


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