2022年3月22日(火)
馬毛島 年間飛行2万8900回に
防衛省が予測
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馬毛島(鹿児島県西之表市)への米空母艦載機離着陸訓練(FCLP)移転と自衛隊基地建設計画をめぐり、防衛省は、想定される米軍機と自衛隊機の年間飛行回数が最大2万8900回に上ると明らかにしました。
16日に公表した資料によると、予測される最大飛行回数は米軍機が約5400回、自衛隊機は約2万3500回です。夜間の飛行回数をみると、午後7時~10時は自衛隊約5400回、米軍約1100回、午後10時以降は米軍約600回に上ります。
米軍機の飛行回数は、硫黄島(東京都)で行われているFCLPの実績をもとに予測。同島での過去10年間の訓練は年2100~4170回程度です。しかし、日本政府は米軍の訓練を制御できないため飛行回数や騒音の影響は不透明です。
また、防衛省は日米航空機が離着陸する際の騒音レベルをまとめた「音響データ」を公表。それによると、西之表市西南部にあたる10キロの地点で離陸時に約80デシベル、着陸時に約60デシベルに上ると明らかにしました。
昨年5月に防衛省が実施したデモ飛行では最大77デシベルを記録し、離陸時の予測はこれを上回りました。騒音の目安は60デシベルで一般道路の周辺、70デシベルで新幹線の車内、80デシベルでゲームセンターの店内です。
FCLPは、10日間程度を年間2回実施される予定で、訓練は深夜3時まで行われます。その期間以外に、自衛隊はF35Bの発着艦訓練、V22オスプレイの展開訓練など12種類の訓練を予定。日米戦闘機による訓練は年150日程度と見込んでいます。
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