2022年3月18日(金)
別株への警戒必要 宮本徹氏
医療体制崩壊恐れ 倉林氏
衆参議運委 まん延防止解除質疑
衆参両院の議院運営委員会は17日、18都道府県に適用中のまん延防止等重点措置を21日に解除する方針について、政府から報告をうけ質疑を行いました。日本共産党から宮本徹衆院議員、倉林明子参院議員が質問しました。
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宮本氏は、新型コロナウイルスの「オミクロン株」より感染力が高い「BA.2」株への置き換わりについて、岸田文雄首相が16日の記者会見で言及しなかったことを指摘し、「世代時間が短く、アジアで死者が増えている。BA.2への警戒を国民的に共有するコミュニケーションが求められる」と質問しました。山際大志郎経済再生担当相は「BA.2の情報の科学的知見が判明し次第、伝えていきたい」と述べました。
宮本氏は「仮にリバウンドがあった際、まん延防止等重点措置を再発出する際の基準は検討するのか」と質問し、山際担当相は「基準を変える必要はない。医療が逼迫(ひっぱく)しないように措置する」と答えました。
宮本氏は、大阪の人口当たりの死者数が全国で最も多かったことや感染を示す抗体保有率が高いことについて「原因をどう分析しているか」と質問。山際担当相は、高齢者施設でのクラスターが多かったこと、医療機関に行かない方がそれなりにいたと述べました。
宮本氏は「今後の対策を考えて分析を求めたい」と述べました。
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倉林氏は、岸田首相が会見で「出口ははっきり見えてきた」と言明したことについて根拠をただしました。山際担当相が「新規感染者数が最大だったところから約半数に落ち着いた」などと答弁したのに対し、倉林氏は「(重点措置の)基準を下げたから解除できただけだ」と批判。厚労省アドバイザリーボードが「しばらくの間、新規感染者数が高いレベルで推移していく」と予想していることに触れ、解除後に増加に転じている県が5県あると述べ、「一般救急医療が逼迫した状態は続いている」と批判しました。
さらに倉林氏は、PCR検査、抗原検査の直近1週間平均の実施件数を質問。山際担当相は、1日あたり「PCR検査は13万件、抗原定量検査は2万件、抗原定性検査は3万件」と述べました。倉林氏は「全く不足したままの解除になる」と指摘し、感染拡大リスクを広げかねず「医療提供体制を崩壊させかねない」と警鐘を鳴らしました。