しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年3月18日(金)

国連憲章・国際人道法を守れ 国際社会が力をあわせよう

ウクライナ問題 志位委員長が表明

写真

(写真)記者会見する志位和夫委員長=17日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は17日、国会内で記者会見し、ロシアによるウクライナ国内の原発や病院などへの無差別な軍事攻撃によって多数の子どもたちを含む民間人が犠牲になるなど「人道的危機が生まれている」と指摘するとともに、国連で始まった人道支援決議採択の動きにも言及し、「人道的危機から命を守るための国際的な協調した取り組みが急務になっている」として、国連憲章とともに国際人道法を守れと声をそろえて訴えるべきだと主張しました。

 志位氏は「ロシアの軍事行動は、主権の尊重と領土の保全、武力行使の禁止を義務付けた国連憲章に反する侵略であるとの立場で私たちは最初から厳しく批判を続けてきた」と述べた上で、原発への攻撃はジュネーブ条約第1追加議定書第56条に違反し、ジュネーブ文民条約18条は「文民病院」への攻撃を厳しく禁じていると指摘。「これら国際人道法は、戦争の性格にかかわらず、どの国も守らなければならない条約だ」と強調し、とくに病院への攻撃に対しては国連3団体=国連児童基金(ユニセフ)、国連人口基金(UNFPA)、世界保健機関(WHO)が共同で厳しい抗議声明を出しているとして、「厳しく抗議し、即時の軍事行動の中止を求める」と表明しました。

 この点にかかわって、志位氏は、フランスとメキシコの国連大使の提起によって、国連総会で新たな人道支援決議採択の動きが始まっていることを指摘。「この前の国連決議は141カ国の賛成だったが、今度の国連決議案では、▽敵対行為の即時停止▽人道支援のアクセスの確保▽ジュネーブ条約など国際人道法の尊重などを求めるという、まさに人道的危機から命を救うというところに焦点を当てた決議案となっている」として、「これは非常に重要な動きだ。賛成国がさらに広がることを強く願う」と強調しました。

 その上で、「いま国際社会が、『国連憲章を守れ』という根本的な要求とともに『国際人道法を守れ』とみんなで声をそろえて言うべき大事な場面になっている」と訴えました。

日本共産党自身のとりくみ――外交活動・募金活動について

 さらに志位氏は、この間、日本共産党が、先の国連総会決議の採択で棄権・退席した47カ国に国連憲章を守る立場での協力を求める外交努力を行うことを日本政府に求めてきたと強調。党自身としては、志位氏が16日、ブー・ホン・ナム駐日ベトナム大使と会談し、「国連憲章・国際法に基づく解決のための協力を願っている」と伝えたことを報告。「党自身としても、こうした取り組みを可能な限りさらに強めていきたい」と表明しました。

 また、ウクライナ難民への人道支援のために日本共産党が呼びかけている募金活動でも、「短期間に大変多くの方々の協力をいただき、4000万円を超える募金が集まり、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)とユニセフに第1次分としてお届けし、先方からも謝意が表明された」と報告。「その後もさらに募金が集まり、5800万円に達している。心から感謝したい。この取り組みも引き続きどんどん進めていきたい」と表明しました。


pageup