2022年3月16日(水)
「毎日」政治プレミア 志位委員長が語る
「希望・安心もてる新しい日本に」
外交内政の抜本対案示す
日本共産党の志位和夫委員長はインターネット版「毎日」15日付「政治プレミア」に登場し、岸田政権に正面から対決する日本共産党の外交・内政の抜本的対案を紹介し、「国民に、自公政治に代わる、希望と安心がもてる新しい日本の姿を示していきたい」と決意を語りました。
「やさしく強い経済」を
志位氏は、岸田政権の掲げる「新しい資本主義」には、「新しいところは全くない」と批判しました。岸田文雄首相が「新自由主義の弊害を乗り越える」と発言したことに触れ、「コロナ・パンデミックで新自由主義の矛盾が世界中で噴き出す中で、『弊害』と言わざるを得なくなった」と指摘。しかし、弊害の中身と責任、転換する意志などについて「国会の代表質問で問いただしたが、一つも答えはなかった」と批判しました。
2022年度予算案についても、高齢者の医療費窓口負担の2倍化や、「地域医療構想」に基づく病床削減をそのまま進める予算であり、「新自由主義の暴走は続いたままだ」と強調しました。
志位氏は、「『新自由主義の弊害』を本気で乗り越えると言うならば五つの改革が必要だ」として、(1)人間らしく働けるルールをつくる(2)社会保障と教育予算を経済力にふさわしく充実させる(3)大企業・富裕層に応分の負担と消費税5%への減税(4)気候危機打開に本気で取り組む(5)ジェンダー平等の視点を貫く―の「五つの大改革」を提案。「私たちは『やさしく強い経済』をつくろうと言っている。『やさしく』―つまり庶民の暮らしに『やさしい』経済とはずっと言ってきたが、同時に、そういう方向に進んでこそ、『強い経済』になることを訴えている」と語りました。
東アジアを平和と協力の地域に
志位氏は、岸田政権の外交が「安倍晋三元首相に忖度(そんたく)する外交になっている」と指摘。▽「敵基地攻撃」にのめり込んでいる▽「歴史戦をたたかえ」の号令に従い歴史の偽造に踏み出す▽憲法9条の改悪―などの問題をあげ、「『戦争する国』づくり3点セットだ」と批判しました。
その上で志位氏は、「それでは日本の平和をどう守るか、東アジアの平和をどうつくっていくのか」と提起しました。東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国と日米中を含む8カ国でつくる東アジアサミット(EAS)の枠組みを活用・強化し、「この地域での友好協力条約を展望する。これが私たちの提案だ」と主張。「ASEANと協力して東アジアを平和と協力の地域にしていく外交戦略が必要だ」と語りました。
また、日米安保に関わって、「在日米軍は、日本を守る任務を持っているのか」と問いかけた志位氏。在日米軍は「海兵遠征軍」「空母打撃群」「遠征打撃群」「航空宇宙遠征軍」という、海外への「殴り込み部隊」で構成されていると告発し、「『在日米軍が日本を守っている』というのは神話だ」と批判しました。
志位氏は、日米安保体制は、「日本を危険にさらす重大な根源になっている」と強調。「国民多数の合意で日米安保条約を廃棄することは、この根源をとりのぞくことになり、日本とアジアの平和にとっての巨大な前進の一歩になる」と語りました。
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