2022年3月15日(火)
原発さらば 国内外で
仏ボルドー「福島連帯」
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【ボルドー(仏南西部)=桑野白馬】フランス南西部ボルドーの反原発団体「チェルノブライエ」は13日、11日に福島第1原発事故から11年となったことを受け、原発の即時停止を求めるアピール行動を行いました。約40人が「原発止めて」と書いたマスクや横断幕を持ち寄り、通行人に原発の危険性を訴えるビラを手渡しました。
ボルドーの北約60キロに位置するブライエ原発は1999年、暴風雨に伴う浸水事故を受けて緊急停止したことがあります。ピエールさん(24)は「事故が起きたらと想像するだけで怖い。二度と事故を繰り返してはいけない」と話しました。
同市南ボルドー区のカゾー責任者は本紙の取材に対し、「事故の影響に今も苦しむ福島の人たちに心から連帯したい」と表明。マクロン政権が原発の新設方針を表明したことについては「人間の安全を危険にさらす侮辱的な行為だ」と厳しく批判しました。同責任者は、フランスではトラブルの続出で原発の稼働予定が遅れ、費用もかさんでいるとして「持続可能なエネルギーではない」と語りました。
ビラを受け取ったセバスティアン・レジェスさん(21)は「福島の例を見れば、原発を完全に管理できると思い込むのは幻想だ」と強調。ロシアによるウクライナへの侵攻でも原発が標的となったことにふれ「原発は問題だらけ。できるだけ早く全廃を決断すべきだ」と話しました。
京都で1200人
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東日本大震災・福島原発事故から11年に当たり、京都から原発の再稼働反対を訴えようと、「バイバイ原発3・12きょうと」が12日、円山公園音楽堂(京都市東山区)で開かれ、1200人が参加しました。
福島で放射能汚染を調査してきた今中哲二・京都大学複合原子力科学研究所研究員が講演。今中氏は、原発事故をめぐり「周辺で大変な汚染が起きているのは明白なのに、データが全然出てこなかった。3月末に飯舘(いいたて)村にいくと大変な汚染で、1カ月もふつうの生活をさせていた。原子力防災対策は全く機能していなかった。事故が起きれば同じことを繰り返す。再稼働させてはいけない」と強調。政府の廃炉計画や汚染水の海洋放出を批判し「原子力に頼らない政府をつくるためにがんばりたい」と述べました。
最後に、ロシアのウクライナ侵略に対し「歴史的暴挙でしかない。ロシア軍は撤退せよ」と呼びかけました。
原発賠償京都訴訟の原告団、気候危機打開を訴える若者らがリレースピーチしました。
日本共産党の穀田恵二国対委員長・衆院議員、社民党、新社会党、緑の党の各代表が参加し紹介されました。