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2022年3月6日(日)

同性パートナーシップ導入

総人口5割超す

4月に31自治体

 自治体が同性カップルを認証する「パートナーシップ制度」が広がり、4月の導入予定を含めると、制度のある自治体に住む人は総人口の5割を超えることが本紙の調べでわかりました。

 全国の実施状況を調べている「同性パートナーシップ・ネット」によると、3月1日時点で実施済みは155自治体で、そこに住む人(約5728万人)は総人口(1億2665万人)の45・2%です。

 本紙は、同ネットや「自治体にパートナーシップ制度を求める会」などに取材。秋田、福岡の両県や静岡市など少なくとも31自治体(別項)が4月実施予定と判明。今後4月に向けて予定自治体数は増える可能性があるものの、判明している31自治体に住む人(福岡県は県内の実施済み自治体を除く)を本紙が集計したところ710万人となり、総人口の5・6%を占めることがわかりました。実施済みと合わせると50・8%となります。今秋予定の東京都の実施を待たずに5割を超えることになります。

国は所管なし

 一方、国は、実施済みの自治体の動きを把握する所管部署すら設けていません。

 内閣府男女共同参画局はパートナーシップ制度について「局内に担当する部署はない」と答えました。法務省民事局参事官室は、パートナーシップ制度の実施状況について「われわれはニュートラル(中立)な立場です。(実施)自治体数を逐一把握する情報収集の体制はないが、同性婚とのかかわりで注目している」とコメントしました。

 同性間の結婚を認めない現行制度の違憲性が問われた訴訟で、昨年3月17日、札幌地裁は「憲法に違反する」と判断しました。パートナーシップ制度は法律上の効果はありませんが、同判決は、自治体のパートナーシップ制度の広がりを重視して、違憲判断を出しています。司法の判断や自治体のとりくみから乖離(かいり)する国の姿勢が問われます。


■パートナーシップ制度導入4月予定自治体

・北海道函館市、北見市

・秋田県

・東京都荒川区、北区、武蔵野市

・神奈川県厚木市、海老名市、平塚市、二宮町

・埼玉県熊谷市、富士見市、八潮市、吉見町、上里町、美里町、神川町

・長野県駒ケ根市

・岐阜県関市

・静岡県静岡市、湖西市

・愛知県高浜市

・京都府福知山市

・兵庫県たつの市

・岡山県笠岡市

・広島県廿日市市、府中町

・香川県綾川町

・福岡県

・大分県豊後大野市、竹田市


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