2022年3月5日(土)
安全性確保 上限なし
原発めぐり倉林氏主張
参院議運委
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日本共産党の倉林明子議員は4日の参院議院運営委員会で、戦争の標的になりうる原発の「安全性確保」には上限がないとして、原発の新規建設や安全確認抜きの再稼働をやめるよう主張しました。同委は政府提出の山中伸介原子力規制委員会委員長候補の同意人事に関して開かれたもの。
倉林氏は、ロシアによるウクライナ南東部ザポロジエ原発への攻撃は許されないとしたうえで、航空機などを使ったテロに耐えうる安全基準を満たした日本の原発は何基あるのかと質問。山中氏は「現在稼働中の6基のうちのいくつかがその基準を満たしている」として明確に答えませんでした。倉林氏は「戦争で標的になるリスクもある中で、非常に高いコストを払っても安全性の確保にならない」と批判しました。
また倉林氏は東京電力福島第1原発の「処理水」にトリチウム以外の規制基準値以上の汚染物質が残っている恐れがあり、海洋放出は検討中の段階で、地元で懸念が広がっていると指摘。山中氏の「海洋放出は現実的な選択だ」との答弁に対し、「結論ありきでは信頼関係を壊しかねない」と批判しました。
そのうえで、再稼働を申請中の全原発が審査終了の見込みが立っていないとして、規制委員会が再稼働「不許可」の判断を下すべきだと訴えました。