2022年3月5日(土)
内部留保を還元せよ
所得税法等改定案 大門氏迫る
参院本会議
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日本共産党の大門実紀史議員は4日の参院本会議で、所得税法等改定案に関連して、賃金を抑制して巨額に蓄積した大企業の内部留保への課税を求め、「重要なのは分配から成長の好循環だ。大企業に偏在する富を国民に還元することだ」と迫りました。
大門氏は冒頭、ロシアによるウクライナのザポロジエ原発への攻撃に「厳重に抗議する」と表明。「即時攻撃を中止させるべきだ」として政府の早急な対応を求めました。
そのうえで、日本の長期経済低迷の原因が、2001年からの小泉・竹中「構造改革」による非正規雇用の拡大、大企業・富裕層の利益増大と国民への消費税増税の押し付けなどで「富が一部の大企業の富裕層に集中し、世の中全体にお金が回らなくなった」ことにあると指摘。「分配の原資をつくるためにはまず成長だ」と従来の「トリクルダウン論」を繰り返す岸田文雄首相に「分配の原資はすでにたっぷりためこまれている」として、日本共産党の内部留保課税の提案を示しました。
大門氏は、安倍政権以降、内部留保に回された減税は必要のなかった減税だとして、その一部を返させるのが基本的な考え方だと指摘。過去に課税しなかった分の追徴であり、二重課税には当たらないと強調しました。
岸田首相は「慎重な検討が必要だ」「成長の果実が内部留保だけでなく、賃金や設備投資に向けられることで次の成長につなげ、持続可能な経済をつくりあげていくことが重要だ」と答弁しました。