しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年3月4日(金)

日本を核戦争に導く危険 維新は「核共有提言」撤回せよ

志位委員長が会見

写真

(写真)記者会見する志位和夫委員長=3日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は3日、国会内で記者会見し、安倍晋三元首相や自民党の一部政治家が主張し、日本維新の会が政党として「提言」した「核共有」の議論について、「断じて許すわけにいかない議論だ。強く非難する」と述べました。維新の「提言」については「政党として日本を核戦争に導く危険な『提言』を決定した責任は極めて重い。撤回を強く求める」と表明しました。

 志位氏は、日本被団協が維新の「提言」について「日本国民を核戦争に導き、命を奪い国土を廃墟(はいきょ)と化す危険な『提言』」だとして撤回を求める声明(2日)を出したことに言及。「まさに日本を核戦争に導く危険きわまりない『提言』だ。被爆者の強い警告を一顧だにせず、『提言』の提出を強行したことを強く批判したい」と述べました。

 志位氏は、ロシアのプーチン政権が核兵器による威嚇を公然と行うもとで、いま世界が痛いほど感じているのは、核兵器は人間に決して持たせてはならない「絶対悪」の兵器だということだと指摘。その時に「日本も核共有をやる」という議論は「核による脅威に核で対抗しようというもので、プーチン政権と同じ立場に身を置くことになる」と批判。「世界が核による脅威に核で対抗するならば、世界の多くの国ぐにが核兵器を持つことになる。人類社会は破滅のふちに追いやられる」と述べました。

 その上で「核による脅威を取り除く方法は一つしかない。全世界から核兵器を廃絶することだ」と強調。「それを条約として刻んだのが核兵器禁止条約であり、日本はこの条約への参加こそ真剣に検討するべきだ」と訴えました。

 志位氏はまた、「非核三原則は昭和の価値観」などという維新の松井一郎代表の発言について、「21世紀の世界の流れをまったく見ていない発言だ」と強く批判しました。「核兵器禁止条約は、広島、長崎の非人道的な惨禍を経て日本が国是と定めた非核三原則の精神を、世界的規模で条約にしたものだ」と強調。「『昭和の価値観』どころか、21世紀のまさにメインストリーム(主流)にあるのが非核三原則であり、核兵器禁止条約だ」と批判しました。

 志位氏は「今日本がやるべきは、核兵器禁止条約への参加であり、『核兵器のない世界』を実現する先頭に立つという唯一の戦争被爆国としての役割を発揮することだ」と主張しました。


pageup