2022年3月2日(水)
ロシアの核威嚇 核兵器廃絶は急務
日本は核禁条約参加を
ビキニデー集会 核被害者に連帯
アメリカが太平洋ビキニ環礁などで強行した水爆核実験の被災から68年の1日、「被爆とビキニ・太平洋の核実験被害の告発、被害者の援護連帯」をテーマに、2022年ビキニデー集会(主催=同静岡県実行委員会、原水爆禁止世界大会実行委員会)が、オンラインで開かれました。
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あいさつした石原洋輔・静岡県原水爆被害者の会会長は「禁止条約発効から1年。核兵器の全面禁止へ運動の跳躍台にしよう」と呼びかけ。来賓として、核兵器禁止条約第1回締約国会議議長のアレクサンダー・クメント・オーストリア大使が、「締約国会議は核兵器の非人道性を強調するチャンス。日本の市民社会と政府の参加を期待します」と表明。日本原水爆被害者団体協議会の濱住治郎事務局次長は「日本政府が核兵器禁止条約に署名・批准しないことに憤りを感じる。日本政府をかえないといけない」と訴えました。
世界大会実行委運営委員会共同代表の千坂純さんが主催者報告し、「核兵器の威嚇を背景にしたロシアのウクライナ侵略は国連憲章違反の侵略戦争だ」と述べ、一刻も早い核兵器廃絶の実現が求められると強調。参院選にむけ「核兵器禁止条約に参加せよ」との圧倒的な世論と運動で岸田政権を包囲しようと呼びかけました。
「原爆、ビキニ核実験被害の現在と救済」をテーマにしたパネル討論ではマーシャル諸島の被ばく実態が報告され、ビキニ被災船員遺族、「黒い雨」訴訟、長崎被爆体験者、韓国被爆者支援団体の代表らが発言。「被爆の実態が隠ぺいされ被爆者は放置されてきた。すべての被爆体験者を被爆者に認定してほしい」(長崎・被爆地域拡大協議会・山本誠一事務局長)、「国は被災船員の健康調査も救済も何もしていない。国家による人権侵害だ」(ビキニ労災訴訟原告団長の下本節子さん)と告発。「朝鮮人被爆者は長年放置されてきた。米国に責任を問うていく」(韓国・平和と統一を拓〈ひら〉く人々、イ・ジュヨンさん)と訴えました。これらの内容は、核兵器の非人道性を伝えるために核兵器禁止条約締約国会議に送られます。