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2022年2月27日(日)

感染死者最悪 2月4千人超

高齢者施設クラスター多発

政府の責任重大

グラフ:「第6波」の年代別死者

 新型コロナウイルス感染症の「第6波」で、高齢者に感染が広がり、命を落とす人が急増しています。1日当たりの死者数が22日には322人と初めて300人を突破しました。2月だけで死者は4千人を超え、25日までの直近1カ月は第5波で死者が最も多かった1カ月の2・5倍。昨年7~11月の5カ月の合計死者数を上回るなど、過去最悪の水準になっています。

 死者の大半は高齢者です。厚生労働省のまとめによると、コロナに感染し1月5日~2月22日に亡くなった人のうち、70歳以上が9割超にのぼりました。高齢者施設でのクラスター(感染者集団)の増加と関係しています。

 全国の高齢者施設で発生したクラスターは、2月20日までの1週間で437件(厚労省公表、24日時点)。1月初旬の段階から25倍以上に激増しています。学校や医療機関など全体のクラスター発生件数の中で、高齢者施設内での発生が最も多く、4割に達しています。

 東京都が1月から2月半ばまでに発表した死者に関し、感染経路をまとめた集計でも、「老人ホームなどの施設内が4割を占めた」(「毎日」18日付)といいます。

 施設内でのコロナ感染死を防ぐ上で、重症化予防などに有効なワクチンの追加接種がカギになります。しかし、3回目を接種した人は全体で17・3%にすぎず、65歳以上でも44・3%(25日時点)です。高齢者や介護従事者への3回目接種の遅れ、検査体制の整備の遅れが、施設内に感染が広がる最大の要因となっており、対策を怠ってきた政府の責任は極めて重大です。


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