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2022年2月23日(水)

2022年度予算案に対する宮本徹議員の反対討論(要旨)

衆院本会議

 日本共産党の宮本徹議員が22日の衆院本会議で行った2022年度予算案に対する反対討論の要旨は以下の通りです。


 本予算案に求められる最大の課題はコロナ・パンデミック(世界的大流行)から国民の命と暮らしを守ることです。この点で予算案は全く不十分です。医療提供体制の確保では、マンパワーが何よりも大事です。公立・公的病院などの急性期病床の削減をやめ、誰もが必要な検査・治療を受けられる医療体制を確保すべきです。高齢者施設でのクラスターが広がっており、3回目ワクチン接種を急ぐと同時に職員の頻回検査の頻度を上げる必要があります。

 事業復活支援金を持続化給付金プラス家賃支援給付金並みへの拡充、困窮者への給付金や中小零細企業支援の拡充、消費税率5%への引き下げ、納税困難事業者に対する減免措置等が必要です。小学校休業等助成金は、対象者全員利用へとさらなる改善を求めます。

 予算案の審議で在日米軍のコロナ対策の大穴が明らかになりました。岸田政権は対米追従の姿勢をあらため、日米地位協定を改定し、日本の検疫法を米軍に適用すべきです。

 第2に、予算案は新自由主義・アベノミクスを継承するものです。年金削減や75歳以上の高齢者の医療費2倍化の一方、富裕層優遇税制の見直しを先送りし、大企業優遇税制を温存・拡大しています。年金削減はストップすべきです、大企業、富裕層への応分負担の大改革を行い、中小企業支援とセットの最低賃金引き上げ、教育無償化、介護・障害者福祉・子育て支援の拡充を図るべきです。

 ケア労働者の処遇改善は1桁足りません。抜本的な引き上げとともに、賃金が上がるよう制度の改善を強く求めます。

 男女賃金格差の是正に向け、わが党の求めに応じて、企業に開示義務づけの検討を表明したことは一歩前進です。大事なことは実効ある是正策をとることです。賃金格差の是正を法で義務づけ、コース別雇用管理など間接差別の是正にも真剣にとりくむべきです。

 石炭火力発電への固執は、未来に対する無責任であり、日本経済にとって先のない道です。廃止の目標を持ち、再エネ・省エネなど気候変動対策を抜本強化すべきです。

 第3に、予算案は長距離ミサイル開発など、実質的な敵基地攻撃能力の保有をすすめるものです。重大なことは、首相が集団的自衛権行使での敵基地攻撃能力の検討を否定せず、そのもとで岸信夫防衛相が相手国の領空に入って爆弾を落とすことを検討の選択肢から「排除しない」と明言したことです。沖縄辺野古新基地建設の中止とともに、馬毛島基地建設を撤回し、憲法9条に基づく平和外交を強く求めます。


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