2022年2月20日(日)
敵基地攻撃能力保有 「戦後日本の努力は水泡に帰す」
古川法相 かつて主張
「4日、自民党が『敵基地攻撃能力』の保有を政府に提言した。わたしは、断乎(だんこ)として反対である」―古川禎久法相が2020年8月、自身のホームページに書いた一文です。
「4日」というのは自民党が「敵基地攻撃能力」の保有などを求める提言を当時の安倍晋三首相に提出し、安倍氏が「提言を受け止め、しっかりと新しい方向性を打ち出し、速やかに実行していく」と述べた日のことを指しています。
古川氏は「いかに自衛と言い、いかに中朝の脅威がと言おうとも、『敵基地攻撃能力』が周辺国へ向けた軍事的攻撃力であることに変わりはない」と指摘。日本にとっての最大の安全保障は「アジア諸国に敵意を抱かせない外交」を展開し、信頼を得ることだと主張しました。「今ここで『攻撃能力』を保有してしまえば、戦後日本の努力は水泡に帰す」とまで述べています。
安倍首相は退陣の際、「敵基地攻撃能力」の保有に関して結論を出すように促し、これを引き継いだのが岸田政権です。岸田首相は、歴代首相の所信表明演説の中で初めて「敵基地攻撃能力」の検討を明言するなど憲法破壊の動きを強めています。岸田政権の危険性は明らかである一方、古川氏の態度も問われます。
(目)