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2022年2月18日(金)

福祉用具 貸与制転換に拒否感

厚労省検討会 否定意見が続出

 厚生労働省は17日、介護保険で給付される杖(つえ)や手すり、スロープなどの福祉用具の貸与制について議論する検討会を設置し、初会合を開きました。財務省が介護給付費の抑制を狙って貸与から販売への転換を繰り返し促していることを受けたもの。検討会の構成員からは販売化に否定的な意見が相次ぎました。

 福祉用具の貸与をめぐり財政制度等審議会(財務相の諮問機関)は、「購入する場合に比して多額の費用を要している」とし、杖や手すりなどの「廉価な品目」を「販売とすべきだ」と主張。福祉用具貸与のみのケアマネジメント報酬についても、次期改定(2024年度)で引き下げるべきだとしています。

 検討会では、「貸与の継続を希望する。高齢者は短期間で状態が変わる。(状態と福祉用具の)定期的な適合確認が必要だ」(日本福祉用具・生活支援用具協会)、「3年間継続利用している人の5割以上が状態を維持している。貸与制の目的は、衰えの早い高齢者の状態に応じて使い分けしながら在宅での自立した生活を維持することで、まさに目的を果たしている」(テクノエイド協会)など、貸与の意義を指摘する声が多数上がりました。

 福祉用具貸与のみの利用を、毎月のケアプラン作成費がかさむ“無駄遣い”だと問題視する財政審の論調についても、「福祉用具によって他の人的サービスを使わなくて良い状態を維持できていることは、介護保険費用の抑制に大きな効果を果たしている」などの反論が相次ぎました。


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