2022年2月13日(日)

藤井　最年少五冠

将棋　１９歳６月で王将位奪取

　将棋の藤井聡太竜王＝王位・叡王・棋聖と合わせ四冠（１９）は１１、１２両日に東京都立川市でおこなわれた第７１期王将戦七番勝負第４局で渡辺明王将（名人・棋王を合わせ三冠）を１１４手で破り、４勝０敗のストレートで王将位を奪取し、史上最年少の五冠を達成しました。渡辺王将は４連覇を目指しましたが、及びませんでした。

　藤井竜王は１９歳６カ月。最年少王将となるとともに、羽生善治九段の最年少五冠記録２２歳１０カ月を３歳以上も塗り替えて、史上４人目の五冠となりました。

　これまでの五冠達成者は、故大山康晴十五世名人、中原誠十六世名人、羽生九段で、みな永世名人有資格者です。

　今期王将戦は四冠と三冠のいわば頂上決戦。両者１分将棋となる大熱戦（第１局）を藤井竜王が競り勝ってから、難解な攻防を制する（第３局）など激戦続きでしたが、藤井竜王が破竹の４連勝で一気に大記録を打ち立てました。タイトルが懸かった番勝負は敗退知らずで、７連続の奪取・防衛。これで対渡辺戦は１２勝２敗です。

　羽生九段は「紙一重の強さが光った」と激戦続きの今王将戦での藤井竜王を絶賛。中原十六世名人は「将棋界の大きなうねりを強く感じる」とコメントしました。

　ふじい・そうた　2002年７月１９日生まれ。愛知県出身。１６年、最年少の１４歳２カ月でプロ入り。タイトル戦は７回登場で７期獲得。１８年の第４９期新人王戦（しんぶん赤旗主催）で優勝するなど一般棋戦優勝５回。