2022年2月11日(金)
最賃全国一律1500円実現へ
全労連など 学習・交流会
自民議員も参加
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全労連・国民春闘共闘員会は10日、衆院第1議員会館で、最低賃金全国一律化の実現に向けて最賃法の問題点を考える院内学習会と最賃運動交流会を開きました。
開会あいさつで黒澤幸一事務局長は、「春闘でケア労働者から大幅賃上げを波及させようとしているが、国の政策で効果があるのは最賃の引き上げだ」と指摘しました。
ドイツ、イギリス、米国は時給1500円程度への引き上げを打ち出しており、「日本は立ち遅れている。企業の支払い能力ありきの政策や地域間格差をつけるランク制度をただすべきだ」と強調しました。
小越洋之助国学院大大学名誉教授は、日本の最賃の問題点について、地域ごとにバラバラで格差是正に寄与しない、公正競争にならない、金額が低く生計費を賄えない、貧困防止にならない―などを指摘。全労連の最低生計費調査は「生計費に地域間格差がないことを発見した。全国一律制度にする重要な根拠になる」と強調しました。
大阪労連の嘉満智子事務局長は、必要生計費調査を9500人から集め、大阪で若者が一人暮らしするには時給1633円が必要だと試算したことを報告し、「引き上げに中小企業支援拡充が必要だ」と述べました。
山形県労連の勝見忍議長は、「県知事要請を続け、県として最賃ランク制廃止を主張し、独自の中小支援策が実現した。国のような設備投資などの難しい要件はない」と紹介しました。
北海道大学生協パート労働組合の佐藤宏美委員長は、組合未加入の人にも最賃署名を呼びかけ、目標の1000人分を達成した取り組みを報告しました。
日本共産党の宮本岳志衆院議員は「1500円は野党共通の旗印にもなっており、全国一律にするよう頑張る」、自民党の務台俊介衆院議員は「賃上げ減税の対象は限られており、最賃による底上げが必要だ」と発言。このほか立民、国民、れいわの国会議員があいさつしました。