2022年2月10日(木)
虚偽字幕 深い調査を
NHKに視聴者団体申し入れ
NHKのBS1スペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」(昨年12月放送)が五輪反対デモに「お金をもらって動員されている」と事実と異なる字幕を付けた問題で、3視聴者団体が7日、NHK会長らに宛てて「踏み込んだ調査と納得できる説明で視聴者の信頼回復を」と題する申し入れ書を送付しました。
申し入れでは、字幕の事実関係の確認を軽視したのは、番組制作現場に「五輪に反対する市民への偏見があるのではないか」と疑問を提起。デモの主催団体はNHKからの取材・確認は無かったと説明しており「当事者に事実関係や見解を確認しないのは、取材・報道の基本を蔑(ないがし)ろにする、あってはならないこと」と批判しました。
その上で、(1)制作者の「思い込み」の原因▽上司が試写で、強く事実確認を求めなかった理由▽反対運動の側に取材しなかった理由―など踏み込んだ調査をすること(2)調査チームに第三者を加えること(3)教訓と再発防止策を説明する検証番組を制作すること―を求めました。
申し入れたのは「NHKとメディアの今を考える会」「NHKとメディアを語ろう・福島」「放送を語る会」の3団体。