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2022年2月5日(土)

「貧困の底が抜けた」

衆院予算委 コロナで参考人質疑

宮本徹・宮本岳志両議員が質問

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(写真)意見陳述する(左から)瀬戸大作、村上陽子、脇田隆字、河野茂の参考人各氏=4日、衆院予算委

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(写真)意見陳述する(左から)井手英策、宮本みち子、松井孝治、権丈英子の参考人各氏=4日、衆院予算委

 衆院予算委員会は4日、新型コロナウイルス感染症対策や国民生活・経済などについて参考人質疑を行いました。

 国立感染症研究所の脇田隆字所長は、感染状況について「小児、高齢者などで減少傾向がないと全体の減少にはつながらない」と指摘。救急搬送の困難事例が増えているとして「柔軟な病床運用が必要だ」と述べるとともに、3回目のワクチンの前倒し接種を加速するよう求めました。

 連合の村上陽子副事務局長は、雇用保険の積立金が年度途中で枯渇するとして、雇用調整助成金などへの予算措置を求めると同時に、失業等給付を従来の4分の1の国庫負担に戻すべきと述べ、政府提出法案を批判しました。

 反貧困ネットワークの瀬戸大作事務局長は、困窮者などへの支援活動を通じて、「コロナで貧困の底が抜けたような状態だ」と指摘。公的住宅の拡充、生活保護の適切な受給、求職者支援制度の弾力運用などを求めました。

 質疑で日本共産党の宮本徹議員は、生活保護制度の改善策を質問。瀬戸氏は、役所の窓口で生活保護を申請させない違法な対応が繰り返されていると述べ、国による調査を求めました。

 国民生活・経済をめぐっては、日本共産党の宮本岳志議員が「日本のジェンダー不平等の大本に横たわる年間240万円にのぼる男女の賃金格差の解消が必要だ」として参考人の見解を聞きました。

 権丈英子亜細亜大教授は、男女間の賃金格差は非常に重大な問題だと指摘。格差の一番の要因に管理職比率、二番目に勤続年数をあげ、解消のための取り組みが必要だと述べました。

 また、井手英策慶大教授は「家事労働から女性が解放されていない」として、多くの女性が非正規雇用で働かざるを得ない現状があると発言。男性が家事に参加できる状況、長時間労働に異議申し立てできる状況をつくる必要性などを訴えました。


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