2022年2月1日(火)
「赤旗」創刊94周年(22.2.1)に寄せて
貧困の現場を知る経路に
自立生活サポートセンター・もやい理事長 大西連さん
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困窮者の支援に10年間携わってきました。食料配布や生活相談を通して、社会・経済の矛盾を日々痛感しています。
1年前、全閣僚がそろう国会の予算委員会に参考人としてよばれ現状を訴えました。こんなことは初めてです。貧困問題が政治の場でようやく大きなテーマとなってきました。
実態が深刻化していることが背景にあるのは間違いないでしょう。でもそれだけじゃない。「赤旗」を含めメディアが粘り強く発信し続けてきたからこそ生まれた変化です。
コロナ禍は日本社会の構造的な課題を浮き彫りにしています。働いているのに貧しい。失業していないのに収入が減ってしまう。明日の仕事さえあるか分からない。そんな人が僕たちの周りにたくさんいることに、改めて気付かされました。
世の中を変えることは簡単なことではありません。それでも、僕たちは発信し続けなければならないのです。
一人でも多くの人に貧困の現場を知ってもらい、この社会を一緒に変えようという仲間を広げていきたいと思っています。
そのために「赤旗」には読者と現場をつなぐチャンネルになってほしい。
期待しています。