2022年1月30日(日)
介護施設 コロナ薬 投与可能に
レムデシビル 国、薬剤費認める
田村事務所要請
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厚生労働省は28日、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療院が、新型コロナウイルスに感染した入所者に抗ウイルス薬のレムデシビルを投与した場合、診療報酬の薬剤費の算定を認める事務連絡を発出しました。田村智子参院議員事務所が同日行った要請に対するものです。
厚生労働省は昨年10月25日、新型コロナのまん延によって病床が逼迫(ひっぱく)した場合には、重症化リスクが高く入院すべきとされていた高齢のコロナ患者でも、状態によって高齢者施設等の入所者は施設で療養するという方針を示しています。実際に、療養中の入所者が重症化しても入院できず、施設で新型コロナ肺炎などの治療を行わざるをえない事態が生まれています。
従来、レムデシビルは国が一括で買い上げ、必要に応じて供給することとしていましたが、昨年8月から保険適用となり、薬剤費は診療報酬で算定することになりました。ところが、老人保健施設等では抗がん剤等を除いて薬剤費を算定できないため、レムデシビルを使用すると約38万円(1人あたり5日間の投与)もの持ち出しが施設に発生しています。
田村事務所には28日、新型コロナに感染した施設入所者にレムデシビルの使用を検討しているが、大赤字になるとの相談が寄せられ、同日、厚生労働省に改善を求めていました。