2022年1月18日(火)
米軍関係者に通常の検疫を
安保破棄中央実委が外務省要請
「水際対策」抜け穴正せ
地位協定の抜本改定を
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安保破棄中央実行委員会は17日、在日米軍基地由来の新型コロナ感染が拡大している問題で、外務省に対し米軍関係者に通常の米国人同様の入国管理・検疫を実施するよう要請しました。
東森英男事務局長は、沖縄の感染急増は米軍由来の可能性が濃厚で、山口県での感染拡大の半数が岩国市内など、米軍基地が「水際対策」の抜け穴となっていると指摘。(1)米軍関係者を通常の米国人と同様に扱う(2)在日米軍基地の感染状況の迅速な提供と自治体と住民への公表(3)米軍関係者・施設に日本の法令が適用できるよう日米地位協定の抜本改定―を要請しました。
外務省日米地位協定室の担当者は、16日午後時点で、在日米軍関係者の感染が6093人、沖縄で3943人となっていることを報告。9日の日米合同委員会共同声明に基づき施設・区域外での行動制限、マスク着用義務化などを実施していると説明しました。
参加者は「米軍は感染者の発表を24時間以内の新規感染者に変えたが、これまで通りその時点の陽性者数も発表させてほしい」「沖縄に看護師を応援で派遣している。地位協定の抜本改定は必要だが、改定を待たずに、緊急の措置をしてほしい」「沖縄の本土復帰から半世紀だが、県民の願いは米軍の横暴から解放され平和で安全に暮らすこと。この願いを受け止めてほしい」など求めました。
感染者の発表が新規感染者になっている問題について外務省の担当者は、「認識し、確認している。米軍側には、新規感染者数、現状の感染者数を全体と基地ごとの情報をだすよう、米軍にも働きかけ公表するよう要請している」と回答。「ご意見ご要望をいただいたことは、室内、省内で共有し、検討していきたい」と述べました。
参加者は、「全国知事会も地位協定の抜本改定を求めている。緊急対策として『必要不可欠な場合を除き』など条件を付けず、米軍関係者の入国禁止、外出禁止の措置をとってほしい」「日本の国民の生命にかかわる問題は、地位協定の『運用の改善』でなく、改定で対応してほしい」など、米軍の特権を認める地位協定の改定を改めて要望しました。