2021年12月21日(火)
「核なき世界」へ行動を
NPTを前に外務省要請
NGO連絡会
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日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)などが加盟する核兵器廃絶日本NGO連絡会は20日、1月4日から開催されるNPT(核不拡散条約)再検討会議を前に外務省を訪れ、「核兵器のない世界」に向けて率先して行動を起こすよう要請しました。19人が参加しました。
要請では、核軍縮をこれ以上遅らせることは許されないと強調。核兵器禁止条約の発効は、世界の世論が非人道的兵器を拒絶し、核兵器によらない安全保障を求めていることのあらわれだと指摘し、被爆国日本こそが率先して行動しなければならないと述べています。
要請項目は、核保有国がこれまでの約束を守り核軍縮に一層努めるよう求める▽核兵器の非人道性について最終文書に書き込む▽少なくとも「核兵器を先に使わない」ことを約束させる▽核兵器の材料を生み出す再処理計画をやめる▽禁止条約の意義を認め最終文書に明記されるよう努める―の五つです。
3月にウィーンで開催される核兵器禁止条約の締約国会議について、日本として同条約に加わることを目指しつつオブザーバー参加し、被爆国としての役割を果たすよう求めています。
要請後に会見した共同代表で日本被団協の田中熙巳(てるみ)代表委員、幹事で日本被団協の和田征子事務局次長らは「岸田首相になり期待したが、がっかりしました。率先して核兵器を廃絶するという熱意は感じられなかった」と述べ、第1回締約国会議への参加についても日本政府は消極的な態度だと指摘しました。