2021年10月31日(日)
COP26inグラスゴー きょう開幕
パリ協定目標達成へ 協調できるかが焦点
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【エディンバラ=桑野白馬】国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議が31日、英グラスゴーで開幕します。2020年に気候変動対策の国際的枠組み「パリ協定」が運用開始してから初めての開催。産業革命前に比べ、世界の気温上昇を1・5度未満にすることを目指すパリ協定の目標達成に向け、各国が協調して対策強化を打ち出せるかが焦点です。
「エゴ固執せず」
グラスゴー市内の鉄道駅を降りると、出口に「COPはこちら」と書いた横断幕が掲げられています。電光掲示板に「COP26」と書いたバスが迎えてくれました。車内で設営の最終工程を確認していたボランティアの女性は「お互いのエゴに固執せず、未来のために有意義な会議になることを願っている」と話しました。入り口に到着すると、参加登録をしようとする人たちの列ができていました。
会議は、新型コロナウイルスの感染拡大を理由に、1年延期されています。11月1~2日には、パリ協定が採択されたCOP21以来6年ぶりの首脳級会合が開かれます。米国のバイデン政権は、トランプ前政権が離脱したパリ協定に復帰し、初めて参加します。
日本に厳しい目
一方、温室効果ガスの排出大国である中国の習近平国家主席やロシアのプーチン大統領は欠席。温暖化の深刻な影響を受ける途上国からの政府・市民団体の参加者も、コロナ規制や宿泊費高騰を理由に限定されており、会議の実効性が問われる事態となっています。
日本からは岸田文雄首相が参加。議長国の英国は各国に脱石炭を強く求めており、石炭火力発電に依存する日本政府に厳しい目が向けられることになります。