しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2021年10月10日(日)

上野女流棋聖が逆転勝ち

囲碁新人王戦 決着は最終局へ

写真

(写真)外柳是聞三段(手前右)に勝利した上野愛咲美女流棋聖。(後方右から)小木曽陽司「しんぶん赤旗」編集局長、立ち会いの三村智保九段=9日、東京都千代田区の日本棋院

 囲碁の外柳是聞(せぶん)三段(26)の先勝で迎えた第46期新人王戦(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第2局は9日、東京都千代田区の日本棋院で打たれ、午後6時24分、261手まで上野愛咲美女流棋聖(19)が黒番中押しで外柳三段を破って対戦成績を1勝1敗のタイに戻し、決着を最終第3局に持ち込みました。第3局は15日(金)に同所でおこなわれます。

 本局は上野女流棋聖の先番。布石はほぼノータイムの超スピードで進行。下辺は黒模様とし、左上方向を白模様としました。

 白44から48と下辺黒模様を荒らしにいき、黒は49トビから大きく白への攻めを見せます。黒が積極的に白を攻める中盤戦でしたが、形勢そのものは不明。

 黒85割り込みから白三子をとり、対して白も100で黒三子を取り、さらに102から116まで左辺黒模様を荒らすのに成功して、白に形勢は傾きました。

 しかしここからドラマが。黒は上辺を荒らしながら、取られていたと思われていた中央三子が動きだして生還し、逆に白四子を飲み込み、形勢は急接近。左下で発生したコウ争いのなかで、右上黒四子を仕留め、左上で白模様を荒らしながら生きとなり、大勢は決しました。

 立ち会いの三村智保九段(第19・20期新人王)は「上野さんの攻めを外柳さんがかわして勝つチャンスもありました。結果的には、上野さんの攻めが決まった形です」と総評。

 勝った上野女流棋聖は「途中ひどくしてしまい、内容は悪かった。3局目が打てるのはうれしい」と語り、外柳三段は「反省する点が多い。第3局は厳しい碁になると思うが、普段通りに打ちたい」と話しました。

棋譜:囲碁新人王戦決勝三番勝負第2局

pageup