2021年9月28日(火)
核禁条約に批准・署名を
NGO連絡会 核兵器廃絶へシンポ
国連が呼びかけた「核兵器廃絶のための国際デー」の26日、核兵器廃絶日本NGO連絡会は、感染流行下で安全保障のあり方を考えるシンポジウムをオンラインで開きました。被爆者や核兵器廃絶へ行動する若者、国連、外務省の担当者も交えて議論しました。
核兵器廃絶を求める「KNOW NUKES TOKYO」の早稲田大学1年生が、日本政府に、(1)唯一の戦争被爆国として責任を果たす(2)廃絶への具体的な施策を提示(3)国民に丁寧に説明(4)核兵器禁止条約成立の意義を認識(5)核兵器禁止条約に参加する―ことを求める「提言書」を発表し、参加した外務省担当者に手渡しました。
「NO YOUTH NO JAPAN」代表理事の能條桃子さんが提言について「とても勇気づけられる。核兵器廃絶へ世代や立場を超えた対話を広げたい」と語りました。
NGO連絡会共同代表の田中煕巳さん(日本被団協代表委員)は「被爆者は、核兵器は使ってはならない、あってはならない『絶対悪』と訴え、それが核兵器禁止条約となった」と述べました。
討論では、国連広報センターの根本かおる所長は「核兵器廃絶は国連のDNAだ」と発言。外務省の池松英浩軍縮不拡散・科学部審議官は「米国の核抑止力が必要」「保有国と非保有国の橋渡し」との従来の説明を繰り返しました。
慶応大学3年生は「少なくとも締約国に参加することが“核兵器をなくそう”との発信になる」と述べ、「議論にもっと若者の参加が必要だ」と述べました。
田中さんは「米国の核抑止力から離れなければ『橋渡し』などできない」と強調。「禁止条約は被爆者が世界の人々と協力して実現した」と語り、日本政府の姿勢を変えていきたいと話しました。