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2021年9月19日(日)

安保法制強行6年 危険性浮き彫り

自衛隊艦いずもから米戦闘機F35B飛行

米海兵隊トップ“今秋にも”

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(写真)英空母クイーン・エリザベスから離陸準備をする米海兵隊F35Bステルス戦闘機=8月24日、太平洋上(米海兵隊ウェブサイトから)

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(写真)F35Bステルス戦闘機の搭載が狙われている護衛艦「いずも」(海上自衛隊提供)

 「いずも」型護衛艦の“空母化”をめぐり、米海兵隊トップのバーガー総司令官は「10月か11月に海上自衛隊の船から飛ばす」と明言し、今秋にも「いずも」の甲板から海兵隊F35Bステルス戦闘機の飛行を行うとの意向を示しました。米シンクタンク「戦略国際問題研究所」(CSIS)主催の1日の会合で語ったもの。

 さらにバーガー氏は、米軍F35Bの「いずも」型護衛艦の使用を通じて、「標的」=攻撃目標の情報を共有したいとの考えを示しました。政府は、安保法制=戦争法の発動要件である「重要影響事態」などで、「いずも」から米軍F35Bが空爆に出撃する可能性は「排除されない」と明言しており(2019年3月8日、衆院安保委員会で岩屋毅防衛相=当時)、バーガー氏の発言はこれを明確に裏付けるものです。

 仮に米軍F35Bが「いずも」に搭載され、攻撃目標まで共有されれば、違憲の「他国の武力行使との一体化」に該当します。19日で成立強行から6年を迎える安保法制の危険性があらためて浮き彫りになりました。

 バーガー氏は、初めてインド太平洋地域に長期航海している英空母クイーン・エリザベス(QE)に、米海兵隊のF35B飛行隊が同乗し、英軍のF35Bとともに一体運用を行っていることに言及。今秋に行う「いずも」型護衛艦でのF35Bの飛行と併せて、「(NATOのような情報共有の枠組みの)始まりだ」と評価しました。

 QE打撃群は今後、数週間にわたって日本周辺にとどまり、海自などとの共同訓練を行います。その期間中、「いずも」で米軍F35Bの飛行が行われる可能性もあります。

 防衛省は短距離離陸・垂直着陸が可能なF35Bを42機導入し、「いずも」型護衛艦に搭載し、空母化を狙っています。既に「いずも」は飛行甲板の耐熱加工などの改修を終えており、2番艦「かが」の改修にも着手しますが、自衛隊F35Bの実戦配備は24年度以降のため、それまでは在日米軍のF35Bが独占的に使用する可能性もあります。


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