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2021年8月10日(火)

禁止条約を力に核なき世界へ前進を

原水爆禁止21年世界大会 ナガサキデー集会

 長崎市への原爆投下から76回目の9日、原水爆禁止2021年世界大会ナガサキデー集会がオンラインで開かれ、発効した核兵器禁止条約を力に核兵器廃絶へ前進しようと呼びかけました。長崎市の平和式典で田上富久市長は、核抑止力論を批判し各国と日本政府に核兵器禁止条約への参加を求めました。日本共産党の小池晃書記局長が献花しました。


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(写真)オンラインで開催された「ナガサキデー集会」で発言した各氏=9日

 原水爆禁止2021年世界大会ナガサキデー集会には、来年開催予定のNPT(核不拡散条約)再検討会議の軍縮委員会委員長を務めるマレーシアのサイエド・ハスリン・アイディド国連大使、核兵器禁止条約採択に尽力したメキシコのメルバ・プリーア大使らが参加しました。禁止条約参加などを求める「長崎からすべての国の政府への手紙」を発表しました。

 主催者報告で立命館大学の安斎育郎名誉教授は、原爆投下から核軍拡競争、禁止条約発効への歩みを振り返り、「核兵器使用の非人道性をアピールし、禁止条約に署名・批准する日本政府の実現へ運動と共同を発展させよう」と呼びかけました。

 サイエド氏は「核兵器の全面廃絶という大義を促進し、すべての当事者の団結した一貫した努力で、平和で公正な核兵器のない世界を実現できる」と強調。メキシコのメルバ駐日大使は、「核兵器廃絶を支持する全ての国に条約の早期批准と履行を促し続ける」と決意を語りました。

 長崎原爆被災者協議会の田中安次郎評議員と韓国原爆被害者協会の李圭烈(イ・ギュヨル)会長が被爆体験を語り、禁止条約参加を訴え。長崎市の田上富久市長があいさつしました。

 第1セッション「核なき世界への共同」では、国際平和ビューロー(IPB)、アジアヨーロッパ人民フォーラム、世界宗教者平和会議日本委員会の代表が「私たちは核兵器を禁止する国際条約を手に入れた。世界を創造し直すときだ」(フィリップ・ジェニングズIPB共同会長)と発言。第2セッション「日本と世界、草の根の運動の交流」ではアメリカ、ベルギー、ベトナム、日本の平和団体の代表が報告し、「私たちが廃絶への歴史を刻んでいく」(東京高校生平和ゼミナール)と述べました。

 核兵器廃絶を求める「平和の波」行動が終結宣言し、世界16カ国、国内300カ所以上で多彩に取り組まれたと報告されました。


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