2021年8月4日(水)
遺族「都合悪いと隠すのか」
入管庁 死亡事件報告出さず
野党などが聴取
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名古屋入管でスリランカ人女性のウィシュマさんが死亡した事件の真相究明を求めて2日、参院議員会館で入管庁に対するヒアリングが行われました。7月末までと約束していた最終報告書が提出されなかったことについて同庁は、「近いうちに」と期限を明示しませんでした。遺族や関係者は、「都合の悪いことを隠そうとしているとしか思えない」と訴えました。
同事件をめぐって広範な市民と野党らは、真相究明を求めてウィシュマさんが収容されていた部屋に設置されていたビデオ開示や、最終報告書の早期提出を求め続けています。
この日のヒアリングで入管庁の担当者は、ビデオ開示について「保安上の問題、亡くなった方の名誉・尊厳の観点などから相当ではない」と回答。また、最終報告書について、司法解剖の鑑定書を入手せずに作成していることも明らかになりました。
ウィシュマさんの妹のワヨミさんは「姉が亡くなった理由を知りたくて日本に来て4カ月、何も明らかになっていない。都合の悪いことを隠そうとしているとしか思えない」と訴え。
代理人弁護士の指宿昭一さんは「遺族の人たちは、7月には最終報告書が出ることを信じて日本で待っていました。あまりに対応がずさんだ」と指摘しました。
ヒアリングの主催は野党議員でつくる「難民問題に関する議員懇談会」です。