2021年8月1日(日)
命・育ち・平和 しゃべって つながって
保育合研開幕 広島
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「子どものいのちと育ちと平和のためにみんなでチャレンジ」―。第53回全国保育団体合同研究集会(保育合研)が31日、広島市内で始まりました。全国の保育者、保護者、研究者らが会場とオンラインで結び、1日まで学び、交流します。8000人以上が視聴を申し込みました。
原爆投下の2日後から、戦災孤児を保育した広島市。保育園で平和の大切さを伝えます。「すすめ!核兵器禁止条約プロジェクト」の早稲田大学学生、高垣慶太さんの原点は、園で原爆資料館に行ったこと。「まかれた種はどこかで芽吹く」と話します。
コロナ禍での実践が報告されました。京都市・旭ケ丘保育園の長瀬章子さんは、登園自粛期間に遊びこむ子どもの姿を共有。日々の保育や行事を変えました。「子どもが主体だと話し合い、保育者も主体になりました」
広島市の保護者、竹藤真奈美さんは、園だよりにあった「一人で悩まないで」の言葉に安心したと発言。保護者同士でもつながりあいたいと家族紹介冊子を作りました。
福島大学名誉教授の大宮勇雄さんは「子どもの育ちのため、率直で気兼ねないおしゃべりが大切。規制緩和をやめさせ、共同の時間を確保できる条件を求めよう」と訴え。
看護師で4人の子どもがいる栗木奈緒さん(41)は「どこで感染するか常に不安です。保護者とつながれず、交流もない。園に間に入ってもらってつながりたい」と話します。
「今年も活力をもらいました」。8カ月の子どもと参加した育休中の保育士(36)は、ほぼ毎年参加。広島市が保育園民営化を阻止した歴史について「これは運動の力。広島の保育士としてとても誇らしい。今後も阻止したい」と話しました。