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2021年7月27日(火)

きょうの潮流

 暑い。セミが鳴き始めたから梅雨明けなのか。梅雨が明けたからセミが鳴き始めたのか。諸説あるようです。セミの気持ちになって考えてほしいという意見もありました▼では、これはどうか。脅迫文が届いたから公共施設使用の予約を取り消すのか。表現の自由を守るために脅しに立ち向かうのか。どちらが自治体のあるべき姿なのか。前者の立場をとったのが大阪の吉村維新府政でした▼諸説はなく、大阪地裁、高裁、最高裁の判断に迷いはありませんでした。大阪府立労働センター(「エル・おおさか」)の使用を認めることを即断しました。「表現の不自由展かんさい」(16日から18日)は無事開催されました▼大阪地裁の決定は「管理者が正当な理由もないのにその利用を拒否するときは、憲法の保障する集会の自由、表現の自由の不当な制限につながるおそれがある」と明確です。大阪高裁の決定も、主催者が催し物を平穏に行おうとしているのに妨害を理由に「公の施設の利用を拒むことは(表現の自由を保障した)憲法21条の趣旨に反する」と断じました▼展示会場のボードには「こんなことが自由に見られない今の日本は本当に自由なのか」「ただ真実があるだけでした」「来れてよかったです。開催してくださり本当にありがとうございました」などのメッセージがびっしり▼連日とも早くに入場整理券が予定枚数に達する盛況でのべ約1300人が来場。実行委員会メンバーは語ります。「市民の思いが表現の自由を関西で守った」


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