2021年7月21日(水)
全国都道府県委員長会議
小池書記局長の幹部会報告
20日の全国都道府県委員長会議で、小池晃書記局長が行った幹部会報告は次のとおりです。
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東京都議会議員選挙で大奮闘された東京と全国の同志のみなさん、その先頭でたたかいぬいた候補者のみなさんに、心からの敬意と感謝を申し上げます。
会議の主題は、6月2日の常任幹部会の「訴え」と9日の闘争本部の「囲み」、7月7日の総選挙闘争本部の「訴え」で提起した「二つの目標」を掛け値なしにやりぬくために、都議選の結果を深く確信にするとともに、都議選のたたかいの教訓に学び、とりくみの加速をはかることにあります。
8月末までの「二つの目標」は、以下のものでした。
第一は、大量宣伝と「1千万対話」にとりくみ、得票目標実現に必要な支持拡大を行うことです。
第二は、党員と「しんぶん赤旗」読者で、前回総選挙時回復・突破をはかることです。
常任幹部会は、これらの目標を「8月末まで」という期限を区切って、やりぬくことを全党に訴えました。それは、衆院議員の任期満了が10月21日に迫り、9月以降にはいつでも総選挙が行われる可能性をはらんだ情勢が展開するもとで、8月末までにやるべきことをやりぬいて、勝利の条件をなんとしてもつくろうという決意からです。なによりも「850万票、15%以上」という総選挙での比例の得票目標を本気で達成しようとするならば、このことがどうしても必要となります。
今日の会議を、都議選のたたかいから学びながら、この「二つの目標」をやりぬいて、総選挙躍進への大きなうねりをつくりだす決意を固めあう場にしようではありませんか。
1、東京都議選の結果と総選挙に向けた課題
(1)都議選の結果を全党の確信に
都議選の結果の政治的評価は、5日の志位委員長の街頭演説、6日の東京都委員会の声明で明らかにされています。次のような中心点を、全党の共通の確信にしていくことが大切です。
――わが党が、現有18議席を確保し、19議席に前進し、都議会野党第1党を維持したことは、大きな勝利です。前回17年の都議選と比較可能な選挙区での得票率は、前回の14・83%から15・79%へと増やし、前回比106・49%となりました。当選した19人のうち14人、74%が女性であり、女性議員数で都議会第1党となったことも重要です。2013年、2017年に続く3回連続の勝利は、革新都政時代の1960年代~70年代以来、半世紀ぶりの歴史的快挙です。
――党の政治論戦は、熱い共感をよびました。わが党が提起した争点が、選挙戦の客観的争点となり、終始一貫して攻勢的にたたかうことができました。「五輪より命を大切にする政治を」「五輪は中止しコロナ収束に全力を」との訴えに、有権者から多くの激励が寄せられ、パブリックビューイングや子どもの“観戦動員”が中止になるなど、情勢を動かしました。都政を転換する「四つのチェンジ」の政策にも、13年の躍進以来、福祉と暮らし、教育やジェンダー平等などさまざまな分野で発揮されてきた都議団の値打ちにも、多くの期待や応援の声が寄せられました。各紙の調査で、無党派層の中でわが党が2番目の支持を得ていたことは、都議選で行った政策的な訴えが、都民の願いに響きあうものであったことを示すものです。
――選挙結果の全体は、自民党・公明党が過半数に届かず、4月の衆参三つの国政選挙での野党全勝に続く、菅政権への大打撃となりました。この結果は、国民の中で菅政権に対する深い怒りがうず巻いていることを示しています。
――野党共闘も重要な成果をあげました。わが党は、立憲民主党との間で、1人区、2人区と、3人区の一部で候補者調整を行い、選挙戦では相互に支援してたたかいました。その結果、日本共産党の候補者に一本化した五つの選挙区で勝利、立憲民主党などの候補者で一本化した八つの選挙区でも勝利し、自民党・公明党・都民ファーストを追い詰める大きな力を発揮しました。
以上のような点を全党の確信にし、総選挙にたちあがる政治的エネルギーにしていこうではありませんか。
(2)総選挙に向けた課題
都議選の結果を見るさいに、いま一つ、直視しなければならないのは、わが党が宣伝・組織活動で、勝利に必要なやるべきことをやりきれていたかというと、残念ながらそうではなかったということです。
重点区とした選挙区を比較してみても、宣伝活動は平均すると前回の9割台、対話・支持拡大は平均すると前回の7割台でした。わが党が、都議選の情勢判断として、最終盤まで、「現有議席確保になお到達していない」という厳しい判断を行ったのは、党のとりくみのこうした到達をふまえたものでした。
その根本には党の自力の後退があり、党員も読者も前回より後退したまま、たたかわざるをえなかったという問題があります。コロナ危機の困難のもと、東京と全国の党組織の懸命の大奮闘が行われましたが、選挙戦の到達点においては、大きな弱点を残したことをリアルに直視しなければなりません。
都議選における勝利は、こうした弱点を、第一に、政治論戦での圧倒的リード、第二に、正確な情勢分析と対策、そして第三に、全国からの力の集中によって補うことで、かちとったものでした。
したがって、都議選で勝利をおさめたからといって、自動的に総選挙での勝利がかちとれると考えたら、大きな間違いを犯すことになります。
都議選のたたかいから総選挙に生きる教訓を引き出し、8月末までに「二つの目標」をやりぬくことに本気でとりくみ、それをやりぬいてこそ勝利への道は開かれることを、重ねて強調したいと思います。
(3)政権交代、日本共産党躍進を実現する歴史的総選挙に
都議選の結果に示されたように、国民の中には、菅自公政権への怨嗟(えんさ)の声が広がっています。コロナ対応の大失敗を見ても、「自己責任」の冷酷非情な政治でも、強権と腐敗の政治という点でも、菅政権にもはや国政を担う資格はありません。
来たるべき総選挙では、菅政権を倒し、政権交代をかちとり、新しい政権――野党連合政権をどうしてもつくらなければなりません。そのためにも、菅政権に正面から対決し、どの問題でも政治の転換の方向を指し示している日本共産党の躍進が、絶対に必要です。
総選挙では、やるべきことをやりぬいて、勝利・躍進を必ずかちとろうではありませんか。
2、総選挙躍進へ、8月末までに「二つの目標」をやりぬこう
総選挙をめざすとりくみの到達点
都議選勝利は、総選挙躍進の政治的条件をつくりだしている
次に総選挙躍進へのとりくみの課題について報告します。
総選挙をめざすとりくみの到達点をどうみるか。
まず、6月2日の常任幹部会の「訴え」で「二つの任務」の一つとして位置付けてたたかった東京都議選で勝利をかちとったことは、総選挙躍進にむけても大きな政治的条件をつくりだしています。全国どこでも読者や支持者のみなさんから、「都議選よかったね」「つぎは総選挙だね」と熱い反応が寄せられています。都議選の結果は、これまで党と接点のなかった人々のなかでも、党への見方を変え、新しい注目を寄せる動きが生まれています。
党内も、都議選勝利の喜び、確信に満ちており、「いてもたってもいられなくなって訪問活動をスタートした」「自分の結びつきへの対話を始めた」など、都議選の勝利は、「いざ、総選挙へ」と党員の心に灯をともすものとなっています。
総選挙諸課題の到達について
それでは、もう一つの任務、総選挙諸課題の到達はどうなっているでしょうか。
2中総決定以来、「総選挙躍進特別期間」の奮闘を含め、「1千万対話」は409万となり、突発的解散となることが多かった過去の総選挙とは異なる到達を築いています。「困った人にやさしい政治」のポスターは17万3千枚が張り出されました。比例ブロックごとにとりくまれたオンライン演説会の成功は「支部が主役」の選挙戦にしていく重要な土台となっています。
しかし、「850万票、15%以上」という比例目標に照らせば、宣伝・組織活動の到達点は、大きな距離があるといわなければなりません。
党勢拡大は、2中総以降、党員は2108人の入党承認がありましたが、現勢は3482人の後退。読者は、日刊紙4683人減、日曜版1万8901人減、電子版508人増となっています。コロナ感染拡大が障害となり、それを乗り越えて前進する党活動を全党が探求し奮闘してきましたが、残念ながら党勢の前進はつくりだせていません。
都議選勝利で生まれている新たな条件をくみつくし、宣伝・組織活動と党勢拡大の前進・飛躍をつくりだせるかどうか、この7月、8月は決定的に重要な時期となります。
全党のありとあらゆる力を集中し、「二つの目標」をやりぬこうではありませんか。
いかにして勝利の道をきりひらくか――都議選のたたかいの教訓に学んで
それでは、いかにして「二つの目標」をやりぬき、勝利への道をきりひらくか。
そのカギは都議選のたたかいのなかでつくりだした、すぐれた教訓のなかにあります。
中央として、都議選をたたかった東京の候補者、地区委員長、全国から支援に入ったみなさんに感想と報告を寄せていただきました。勝利した選挙区も、惜敗した選挙区も、大奮闘のドラマがつづられており、胸を熱くしながら読みました。
その中から、特に総選挙に生かすべきこととして、つぎの五つの点を学んで、7月、8月からただちに生かし、活動を発展させることとして、全党に訴えます。
(1)目標への執念――総選挙比例「850万票、15%以上」の目標に魂を入れよう
第一は、自ら決めた政治目標・得票目標を、本気で、責任をもってやりぬく目標――生きた目標として魂を入れ、党支部と党機関全体の固い決意とし、それをやりきる具体的戦略と手だてをとりきることです。
都議選では、定数2、3の選挙区や現新交代の選挙区の容易ならざるたたかいで、勝利をかちとった一連の選挙区が生まれました。そのとりくみに共通しているのは、議席獲得のための政治目標・得票目標達成への執念に満ちたとりくみです。文京、日野、八王子などの選挙区では、新人候補の押し上げには、宣伝や支持拡大でこれまでの1・5倍のとりくみが必要だということを党組織の共通の決意とし、本気で1・5倍をやりぬく構えでの猛奮闘が展開されました。
こうしたとりくみを、全国が必勝区となる総選挙で、全国どこの党組織でも行おうではありませんか。「850万票、15%以上」の比例得票目標を、すべての支部、自治体・行政区、地区、都道府県が、本気で、責任をもってやりぬく自らの生きた目標として魂を入れ、それをやりぬく執念をもったとりくみを心から訴えます。
都議選のたたかいは、小さな選挙区ごとに候補者の当落が決まる選挙であり、それぞれの党組織は、それを「自らの選挙」として大奮闘しました。この「自らの選挙」という構えのたたかいを、総選挙では全国規模で発展させることが、勝利にとって決定的に重要です。
総選挙の比例代表選挙は、日本共産党そのものが候補者の選挙であり、全国すべての支部、地区、都道府県の奮闘が、11の比例ブロックの候補者の当落と直接むすびつくたたかいとなります。都議選を上回る構えで、全国すべての党組織が、比例代表選挙を「自らの選挙」として、議席獲得、得票目標達成への執念をもってたたかいぬこうではありませんか。
とりわけ、得票目標をすべての支部で決定し、その実現に本気になってとりくめるかどうかは最大のカギとなります。得票目標・支持拡大目標の決定支部は、67・6%にとどまっています。目標を決めた支部も、本気でその目標をやりぬく構え、戦略、手だてをとることが大切です。ただちに全支部が得票目標・支持拡大目標を決め、その実現のための具体化をはかりましょう。職場支部、運動団体グループ、困難を抱えた支部に、党機関が担当者を決め、親身な援助をつくしましょう。
「わき目もふらず、比例での党躍進のための活動に力を集中」するという2中総決定の構えを堅持することが引き続き重要です。絶対に「共闘の様子見」「共闘頼み」に陥らず、比例候補、小選挙区候補が先頭にたって奮闘し、「比例は日本共産党」と広げに広げて、党躍進の勢いをつくりだしましょう。「比例を軸」に党躍進の勢いをつくりだしながら、小選挙区での勝利をめざして奮闘しましょう。
(2)いまの自力で勝利するカギ――ポスターをはじめ宣伝戦の抜本的強化と一体に、「折り入って作戦」に徹底的にとりくみ、300万人規模の担い手をつくろう
総選挙で勝利をかちとるためには、「いまの自力でも勝利するための活動」に思い切ってとりくみつつ、「自力そのものをつけるための活動」に力をそそぐ――こうした二重の構えでのとりくみにあらゆる知恵と力をつくすことが大切です。
その「いまの自力でも勝利するための活動」の一つとして、思い切って力を入れたいのが、ポスターをはじめ宣伝戦の抜本的強化と一体に、「折り入って作戦」に徹底的にとりくみ、300万人規模の担い手をつくることです。この点を第二に強調したい。
都議選の宣伝・組織活動における最大の教訓の一つは、全都・全国の支援も受けながら、大量政治宣伝と「折り入って作戦」に、早い段階から選挙戦の最後まで徹底してとりくんだことにありました。この活動を総選挙でも大いにとりくみ、発展させましょう。
定数2で新人候補の当選をかちとった文京区は、12万3千世帯の地域で、6月から7月にかけて8種類約100万枚のビラの全戸配布、新聞折り込みを行い、声の宣伝は20世帯に1カ所に迫るなど大量政治宣伝を徹底して行いました。市民と野党の共闘を前進させながら、対話・支持拡大では、「折り入って作戦」に力を入れ、3回実施しました。「当落線上の大激戦」という情勢判断にもとづいて、後援会員5300人に対して、1回目に4500、2回目にさらに4900、3回目にさらに4600、計1万4千セットの「依頼袋」を届けました。「広げていただけますか」と1袋、2袋渡し、多い人は5袋、10袋、中には30袋を活用してくれた人もいます。
同じく定数2で激戦を制した日野市では、劣勢だったポスター張り出しで第1党になろうと集中的なとりくみを行い、一気に街の雰囲気を変えました。昨年の都議補欠選挙からの共闘のたたかいを生かし、立民、社民などとの共同の姿を示す宣伝とともに、抜本的に声の宣伝を強化し、16世帯に1カ所まで到達しました。「折り入って作戦」では、選挙ハガキを早くから作成し、依頼袋に入れて届け、「知人・友人のあて名を書いてください」と働きかけました。最初はちゅうちょもありましたが、「2、3枚なら」と引き受ける動きが広がり、党員とともに担い手のつながりや結びつきなどで8千枚のハガキを出すことができました。またハガキサイズの「明るい日野」(民報号外)を3万枚作製、気軽に訪問して、「このミニビラを2、3枚でも配ってくれませんか」と頼み、協力が広がりました。
「折り入って作戦」とは、対話・支持拡大で、その時々の選挙情勢を伝え、「支持を広げてください」「何人に広げていただけますか」と気軽に声をかけ、担い手を広げる活動です。電話とともに訪問もして、くりかえし声をかけ、広げてもらえたかどうかも遠慮せず聞いてみて、担い手の広がりを掌握し意識的に推進する。ここに「折り入って作戦」の大事な意義があります。“気軽に”“率直に”“何度でも”を合言葉にして、読者、後援会員、支持者のみなさんに「支持を広げてください」と働きかけ担い手を広げる「折り入って作戦」に、思い切って力をそそごうではありませんか。
2中総後、「担い手」は、全国的にはまだ51万人にとどまっています。2中総決定が提起した100万人の「赤旗」読者、340万人の後援会員への総当たりはもちろん、広く支持者、有権者も含めて、「折り入って作戦」の訴えを徹底して強め、8月末までに300万人規模の「担い手」をつくることを訴えます。8月末までに300万人規模の「担い手」をつくりだすことができれば、「850万、15%以上」の目標達成に向けて、確かな土台をえることになります。これをやりとげることを軸にすえて、対話・支持拡大の総量を抜本的に引き上げましょう。
ブロック、都道府県、各分野の後援会ニュースを作成し、「いよいよ総選挙、日本共産党躍進にお力をお貸しください」と声をかけるとりくみを、ただちに始めようではありませんか。
(3)党員・読者の前回時回復・突破を――支部に新鮮な活力を得て総選挙へ
第三に、党員、「赤旗」読者の前回時回復・突破という目標に正面から挑み、党勢拡大で上げ潮をつくりだしてたたかうことです。
「自力そのものをつけるための活動」――党勢拡大運動を前進させてこそ、党に新鮮な活力が生まれ、選挙をかちぬく根本の力がつくられます。
都議選でも、新入党員を迎えた支部が新鮮な活力を得て、元気に選挙戦をたたかいぬいた経験が各地で生まれました。
品川地区委員会は、党大会後、6月までに3割の支部が28人の党員を迎え、12人が60歳未満となっています。西中延(にしなかのぶ)支部は、3年間に6人の党員を迎え、それぞれの新入党員が得意なことを生かして選挙戦をたたかいました。昨年、入党したタクシー労働者は候補者カーの運転手として活躍し、白石都議も「安心して候補者活動ができました」と述べています。エアコン取り付け工事の仕事をしてきた党員は、新たに棚をつけたりドアを修繕するなど事務所の改善で奮闘し喜ばれました。新入党員も知人・友人に支持を広げ、支持拡大数は前回選挙より2割前進させました。支部長は、「新入党員の活躍を見て党員拡大の考え方が変わった。入った党員一人ひとりの個性や得意分野を生かしてこそ元気に活動できる。新入党員の姿に励まされています」と語っています。
八王子地区委員会は、“新人候補に代わる厳しく激しいたたかいで勝利するには、固い支持者をつくるのがカギ”との構えで、昨年3月以来、6月1日まで日曜版読者を15カ月連続で前進させ、前回時比約96%まで取り戻して選挙をたたかい、当選をかちとりました。読者を含む全後援会員への「折り入って作戦」と一体に、地域支部の約7割が「赤旗」見本紙を活用して働きかけ、支部が読者を増やし、読者とともに選挙戦をたたかう流れをつくりだしました。
党の自力の後退をなんとしても打開しなければならないことは、都議選をたたかった東京とともに、総選挙をたたかう全国の共通の思いではないでしょうか。
党員の前回総選挙時回復は、平均すれば一つの支部で10人~20人に入党を働きかけ、1~2人の党員を拡大するという目標です。読者の前回時回復は、一つの支部で日刊紙読者1~2人、日曜版読者6~7人増をめざす目標です。すべての支部がたちあがれば、決してできない目標ではありません。
「特別期間」で入党を働きかけた支部は28・7%、新入党員を迎えた支部は8・4%、読者拡大の成果支部は61・4%でした。都議選の教訓に学び、すべての支部が入党者を迎え、読者拡大で成果をあげることにこだわりぬいて、目標達成に力をつくしましょう。
選挙のとりくみのなかでこそ、青年・学生、労働者、30代~50代に働きかけ、党に迎えることを意識的に追求しましょう。「学生オンラインゼミ」も活用して、青年・学生のなかでの民青同盟、党員拡大を意識的に前進させましょう。
民青同盟が、自らの切実な要求を掲げ、自分たちの選挙として総選挙をたたかえるよう、党としての親身な援助を強めましょう。
“すべての党員の成長を保障し、その力が発揮できる総選挙に”という立場で、党の質的強化にとりくむことも重要です。党大会後に迎えた6500人の新入党員の新入党員教育修了、「党生活確立の3原則」の実践は、党大会をめざす「大運動」の入党者に比べても改善がはかられています。なかでも、50代以下の世代では、新入党員教育、支部会議の参加、日刊紙購読が全体の平均を上回っており、党に迎えた若い世代の成長を保障しようと、曜日や時間を工夫した支部会議の開催、改定綱領の学習の努力などをすすめる経験が各地に生まれています。この努力をいっそう強めましょう。
党費納入を根幹にすえつつ、総選挙募金を思い切ってうったえ、選挙をたたかう財政的保障をつくりだしましょう。
8月4日の党創立99周年記念講演を、党員はもちろん、広く声をかけて視聴し、党を語り、積極的支持者と党の自力づくりの節として成功させ、政治的・理論的な推進力にしましょう。
(4)コロナ禍の選挙戦――オンライン演説会、SNS活用などに習熟を
第四に、コロナ禍のもとでの選挙戦をたたかう上で、オンライン、SNSの活用は不可欠の活動だということであります。
都議選は、感染拡大のさなかでたたかわれ、ネット・SNSを活用した活動への新しい挑戦が大きな力を発揮しました。オンライン併用の街頭演説会は70回を超え、ライブ視聴は3万弱、録画視聴52万回に及び、会場への参加者と合わせ、従来の演説会の規模を大きく超えました。SNSでの発信は、若い世代をはじめ、党に注目をよせる新しい層に、党の政策的訴えや議席の値打ちを届ける重要なツールとなるとともに、SNSを見て街頭宣伝に参加したり、ポスティングを手伝いに来るなど、担い手を広げ、「市民とともにたたかう選挙戦」をすすめる力にもなりました。
都議選での経験、全国11ブロックで行ったオンライン演説会の経験も生かし、総選挙にむけて、さらに大中小のオンライン演説会・「集い」の開催と配信にとりくみましょう。SNSでの発信と一体に、現在1万4千人の「JCPサポーター」への登録を2万人へ増やし、候補者などの公式LINEアカウントの登録を目標をもって広げましょう。サポーター・勝手連のみなさんと選挙作戦・SNS作戦の知恵も一緒に出し合い、SNSの結びつきを生かした協力を今から広げようではありませんか。
(5)コロナから国民の命と暮らしを守るたたかいを
第五は、コロナから国民の命と暮らしを守るたたかいを、さらに発展させることです。
都議選では、「五輪より命」「五輪中止しコロナ収束に全力を」の党の論戦と結び、運動団体のみなさん、市民運動のみなさんとともに声をあげ、政治を動かしました。
また、東京では、党都議団と候補者を先頭に、都立・公社病院の独立行政法人化ストップ、羽田新ルート撤回、東京外環道中止、痴漢被害の実態調査など、住民の切実な要求にもとづく運動をおこし、国民とともにたたかってきました。これらが、都民からの信頼をよび、選挙戦の情勢を大きく動かしたことは明らかです。
いま、菅政権は、コロナへの無為無策、五輪開催強行で、国民の命を危機にさらしています。お酒の提供をめぐる飲食店への不法な圧力など、まともな補償もないまま、強権で締めつけようとしていることも大問題です。
いま、わが党の真価を発揮し、国民の命と暮らしを守るたたかいを広げるときです。五輪中止の旗を掲げて声を上げ続けましょう。菅政権のコロナ対応の致命的欠陥をただし、ワクチンの安定供給、PCR検査拡大、十分な補償と医療機関支援など政府の責任を果たさせましょう。
大規模災害の救援・復旧に力をあわせましょう。
各分野で国民的なたたかいを大きく発展させながら、総選挙を迎えようではありませんか。
7・8月は勝敗に直結する時期、ただちに臨戦態勢に入ろう
最後に、全党のみなさんに、ただちに臨戦態勢に入ることを心から訴えます。
9月に入れば、いつでも総選挙がありえます。7、8月は、毎日が総選挙の勝敗に直結するきわめて重要な日々となります。とりわけ、この7月から前進・飛躍をつくることがどうしても必要となっています。
すべての支部・グループが週1回の支部会議の開催にこだわり、励ましあって活動しましょう。対話・支持拡大の集約体制を確立しましょう。党機関は、自治体・行政区の選対体制構築、連日のうちあわせ、臨時専従の補強など、選挙で試され済みの臨戦態勢の手だてをうちきりましょう。お盆に適切な休暇もとりつつ、メリハリをつけて日々活動を掌握し、推進しましょう。
わが党の支部、党員は、誰もが、国民の命と暮らしがかかった総選挙に勝利したいという強い思いをもっています。新しい政権をつくる歴史的な総選挙に参加し、発揮しうる底力をもっています。
全党の力を一つに集めて、8月末までの「二つの目標」をやりきり、必ず総選挙勝利の道をきりひらこうではありませんか。