2021年6月13日(日)
性暴力根絶・刑法改正を
フラワーデモ 全国で
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東京駅前
性暴力のない社会を求めるフラワーデモが11日、全国各地で行われました。東京駅前では、手に花を持ちながら集まった人たちがスピーチ。さまざまな場面で性暴力に対して理解のない発言がくり返されていると語り「あきらめずに声をあげ続けよう」とアピールしました。
呼びかけ人で作家の北原みのりさんは、立憲民主党の本多平直衆院議員が「14歳と50歳が性交して捕まるのはおかしい」という趣旨の発言をしたことに「フラワーデモとして抗議します」と訴え。「あらためて、日本社会に根深い女性差別があることを突きつけられました。政治家こそ、性暴力をめぐる現実をしっかり学んでほしい」と語りました。
性暴力被害者の当事者団体「Spring」代表理事の山本潤さんは、性交同意年齢をめぐっては、引き上げに反対する人たちからさまざまな場面で「科学的根拠のない願望のような発言が出されます」と指摘。とりわけ、男性側の認識を変えなければいけないとのべました。
作家の雨宮処凛さんは、コロナ禍で深刻になっている女性の貧困についてスピーチ。相談会を開催すると、生活に困窮する女性が性的搾取や性暴力にさらされる実態がつぎつぎ語られていると告発し、「そもそも不安定な雇用、低賃金で働かざるをえない現在の社会の構造から変えていきたい」と話しました。
福岡・久留米
福岡県久留米市では11日、性暴力根絶、刑法改正を訴えるプラカードや花を掲げ、サイレントスタンディングをJR久留米駅コンコースで行いました。
フラワーデモのきっかけとなった、2019年に相次いだ性暴力への無罪判決の一つが福岡地裁久留米支部。高裁で逆転勝訴し、被告の上告が先月棄却されました。同市在住の石本宗子さん(呼びかけ人)は、「私たちの声が届き始めた。一つ肩の荷が下りた思いです」と喜びを語りました。
呼びかけ人の一人、黒瀬まり子さんは「刑法が不十分なために苦しんでいる人がいる。改正は当然の主張です」と強調し、立憲民主党の本多平直衆院議員が「14歳の同意性交で捕まるのはおかしい」などと発言したことも批判しました。
19年当初から「できる限り参加している」と話す40代の女性は、「性被害根絶とジェンダーの問題はつながっている。男性中心の社会を変えたい」と話しました。