2021年6月9日(水)
LGBT法案 今国会提出を
弁護士・法学者が声明・会見 自民に要求
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LGBT(性的少数者)に関する法案について自民党内で一部議員が反対したために、今国会への提出を「断念する」と報道されています。これに対して弁護士・法学者の有志が8日、自民党本部を訪れ、同法案を国会に提出することを求める緊急声明を手渡しました。
声明は、鬼丸かおる元最高裁判事、菊地裕太郎前日本弁護士連合会会長、寺原真希子、藤田直介、中川重徳各弁護士らが呼びかけ、2日ほどで1285人の弁護士・法学者が賛同しています。
応対した自民党の宮﨑政久衆院議員ら3議員が有志として受け取りました。
記者会見した中川氏は今回の法案について「性的指向または性自認にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるもので、差別は許されないと明記されている。与野党間協議で合意された重要な一歩となるものだ」といい、今国会への提出が待たれていたと指摘します。
ところが自民党内の会合で「LGBTは道徳的に許されない」「生物学上、種の保存に背く」などの暴言が出されて議論が紛糾し、今国会への法案提出は「断念する」という事態になっています。
菊地氏は「当たり前の法案が通らなくて驚いているが、廃案になったわけではないので、まだまだ、これからだと力強く訴えたい」と話しました。
鬼丸氏は国民的議論を高め、理解を深めるよう「国会は積極的に今回の法案の審議をすべきと考えます」とメッセージを寄せました。