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2021年6月2日(水)

米価暴落 減反押しつけ破綻

転作目標の5割

農民連 緊急買い入れ、食料支援を

 農林水産省は27日、コロナ禍で2020年産米の価格が下落したなか、同省が進める21年産米の主食用から飼料用などへの作付け転換の意向についての中間とりまとめを発表し、さらなる転換推進を掲げました。農民運動全国連合会(農民連)は「従来の政策は破綻しており、買い入れなど抜本策が待ったなしだ」と求めています。


 新型コロナウイルスの感染拡大による飲食業の自粛などでコメの需要が減少し、米価が暴落。政府は、主食用米について、作付面積の5%にあたる6万7000ヘクタールの転作(36万トンの減産)を生産者に迫っています。

 農水省の「中間的取組状況」で減産意向は、政府目標の約5割にとどまると試算。「過去最大規模の作付転換を実現するには、より一層の取組みが重要」としています。

 農民連は、これ以上の減産はコメの生産基盤をいっそう危うくすると批判。需要減に対し、▽政府の責任による緊急買い入れ▽買い入れたコメを困窮する国民に国の責任で届ける―ことで対応するよう求めてきました。

 吉川利明事務局長は「コロナ禍によるこれまでにない需要減に対し、生産調整だけで打開しようとする従来型の政策の破綻は明らかです。需要側での対策が不可欠です」と指摘。「コロナ禍による需要減は、農家にもお米屋さんにも責任はなく、政府による緊急買い入れしかありません。コメ危機を打開するため、引き続き、政府に声をあげていきます」


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