2021年5月31日(月)
湾内は混雑 どう誘導
海上交通安全法改正案 高橋氏ただす
|
異常気象下での船舶交通の安全を確保する海上交通安全法改正案が25日の衆議院本会議で、全会一致で可決しました。
台風時、港内では港則法により船舶に避難勧告等が行われます。東京湾、大阪湾を含む瀬戸内海の湾内は、広く安全だとして船舶の避難場所に利用されてきましたが、近年、関西空港連絡橋や東京湾・海上施設への衝突事故が多発。改正案は、海上保安庁長官が港内・湾内を一体に湾外避難の勧告・命令ができるものです。
日本共産党の高橋千鶴子議員は21日の衆院国土交通委員会で、「湾内は安全との認識は、かなり前から見直しが求められてきたのではないか」と指摘。東京湾における船舶がいかりを下ろして停泊する錨泊(びょうはく)状況について、2020年の台風15号では350隻で、うち危険な兆候が認められた船舶が約110隻あったとして、「ものすごく混んでいる。どう整然と指示、誘導するのか」と質問しました。赤羽一嘉国交相は「5日先までの台風予報を踏まえ、台風到達2日ほど前から湾外避難の勧告を想定している」と答えました。
高橋氏は、秋田県で大規模に進む洋上風力発電について、海上の支障物が増えるのではないかと質問。奥島高弘海上保安庁長官は「海上障害物とならないよう事業者に助言、指導し、安全確保に努める」と答えました。