2021年5月28日(金)
追手門学院大学の不当解雇
勝利的和解が成立
大阪
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大阪府茨木市の追手門(おうてもん)学院大学の元学長らが、事実無根の理由で懲戒解雇されたと訴えた裁判が和解しました。原告側弁護団は27日、大阪市内で記者会見し「勝利的和解にあたっての声明」を発表しました。和解は3月24日に成立しましたが、諸方面への配慮により公表のタイミングを遅らせる形となりました。
提訴していたのは元学長の落合正行さん(72)と元教授の田中耕二郎さん(71)。2人は、2011年に同大学のチアリーディング部の女性コーチが部顧問の男性からセクハラを受けたと訴えた裁判を支援。大学側は落合さんらが同コーチをそそのかして提訴させ、記者会見を画策して大学の名誉を毀損(きそん)したとして15年10月、突然、懲戒解雇しました。同年12月に提訴し、解雇は大学側の意に沿わない原告らを不当に排除するものだと主張していました。
一審の大阪地裁判決は、原告側の完全勝訴判決でした。大学側は即日控訴しましたが、大阪高裁は、懲戒解雇が無効とした一審判決と、大阪高裁独自の見解に基づき、和解勧告を出しました。弁護団は、今回の和解を全面勝利和解と評価しています。
落合さんらは「慎重で妥当な判断ができることこそ大学の使命です」と語りました。