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2021年5月22日(土)

病床削減法が成立

倉林氏「医療崩壊踏まえ対策を」

参院本会議

写真

(写真)反対討論する倉林明子議員=21日、参院本会議

 病床削減推進法が21日の参院本会議で自民、公明、維新、国民民主各党の賛成多数で可決・成立しました。日本共産党や立憲民主党は反対しました。

 共産党の倉林明子議員は反対討論で、法案は「コロナ禍でぎりぎりの地域医療体制から、さらに病床を削減し、医師不足を放置して『過労死』を招く長時間労働を容認するものだ」と批判しました。

(倉林氏の反対討論要旨)

 倉林氏は、消費税を財源にした病床削減の補助金の法定化に対し、単純計算で今年度は1万床規模が削減され、医師・看護師の体制後退につながると指摘。コロナ禍が日本の医療体制の脆弱(ぜいじゃく)さを明らかにしたもとで「補助金は廃止し、その予算は苦闘する医療機関・従事者にまわすべきだ」「救える命を守れない事態をこれ以上生まないため、必要な人員・施設を一定規模、常時確保することを感染症対策の基本にすべきだ」と強調しました。

 また、「過労死ライン」の2倍の長時間労働を合法化する問題を批判。法案で盛り込まれた追加的健康確保措置に対し、前提となる労働時間の把握を正確に行う担保がないとして「正確な時間管理なしに医師の命は守れない」と追及しました。

 医師・看護師の絶対的不足を放置したまま、リスクの高い医療行為の業務移管などを法案で進めれば、医療の質・安全性を脅かしかねないと警鐘を鳴らしました。

 そのうえで、コロナ禍での医療崩壊の現実を踏まえ、医師・看護師の抜本的増員、医療提供体制の拡充こそ急務だと強調しました。


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