2021年4月29日(木)
メーデー 日本で101年
国民的課題掲げ歴史刻む
コロナから命と雇用守れ
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5月1日は、世界の労働者が団結と連帯を示す統一行動の日、メーデーです。
起源は、1日12時間を超える長時間労働に苦しめられていた米国の労働者が1886年5月1日、8時間労働制を要求してストライキに立ち上がったことにはじまります。
これに呼応して、労働者の国際組織「第2インターナショナル」が8時間労働を求める国際共同行動を5月1日に呼びかけ、初めての国際メーデーが行われました。
日本では、1920年5月2日、東京・上野公園で第1回目のメーデーが開かれました。
団結権もストライキ権もない時代でしたが、約1万人ともいわれる労働者が参加。「8時間労働制」「治安警察法の撤廃」「シベリア撤兵」などを掲げました。
戦争で禁止されていたメーデーが復活したのは1946年です。東京では、約50万人が参加し、「働けるだけ食わせろ」「民主人民戦線即時結成」などを求めました。その後も「安保条約反対」「狂乱物価反対」などを掲げてたたかわれました。
労働戦線の再編のなか89年には、たたかうメーデーの発展をめざす労働組合が実行委員会をつくって開催し、全労連の誕生へとつながりました。
こうして5月1日は、賃金引き上げや労働時間短縮とともに、消費税阻止、9条改憲反対などその時々の国民的課題も掲げて統一行動日としてたたかわれています。
今年のメーデーは、新型コロナ感染の収束が見えない中で、コロナ解雇が10万人を超えるなど、労働者の実態が深刻化する中で開催されます。
メーデーでは、「働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう」を基本スローガンに、8時間働いて普通に暮らせる社会の実現をはじめ最賃1500円・全国一律制の実現、医療提供体制や公衆衛生体制の拡充、消費税減税、改憲手続法の強行阻止、気候変動対策と原発ゼロなどを掲げています。
中央式典はオンライン配信
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全労連などでつくる実行委員会主催の第92回中央メーデーは、緊急事態宣言をうけ、代表参加とパレードは中止し、実行委だけで開く中央式典(午前10時半~11時40分、東京・代々木公園野外ステージ)をオンライン配信します。
式典では主催者あいさつをはじめ、労働組合の決意表明、政党などの連帯のあいさつ、日比谷メーデーからの連帯メッセージ、米国、韓国の労働者のメッセージが紹介されます。当日視聴用のURLはhttps://youtu.be/yti3DpSfcx0