2021年4月14日(水)
石炭火発アセス 山下氏
健康より事業を優先
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日本共産党の山下芳生議員は6日の参院環境委員会で、神戸製鋼石炭火力発電所の環境アセスに対する環境相意見を作成する際、大気汚染や温暖化などの重要な問題について、経済産業省の要求で記述の削除や表現の後退があった問題を追及しました。
経産省は、大臣意見の大気汚染に関する記述から「人口密集地」や「人口150万都市」の削除を要求していました。山下氏は「評価に不可欠の要素。まともにアセスをやるつもりがない」と批判しました。
また、住民による公害調停申し立ての事実を「国が是認したことになる」と経産省が削除を求めたことについて、山下氏は「かつて大気汚染が深刻で公害認定患者もたくさんいる地域だ」と指摘。「環境影響評価で社会的・歴史的観点を踏まえるのは当然だ」と追及しました。
山下氏は「事業者の側に立って、事業推進の妨げになる記述は削除させようとしている。健康より事業を優先させる立場だ」と批判。「経産省の圧力に屈したら環境省の使命は果たせない」と指摘しました。小泉進次郎環境相は「言うべきことは盛り込んでいる」と答弁し、山下氏は「そうはなっていない」と批判しました。