しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2021年4月9日(金)

きょうの潮流

 もはや、誰がどう見ても「第4波」です。緊急事態宣言解除後の、新型コロナウイルスの感染急拡大です。ある程度の感染増は想定内ではあるものの、これだけの短期間でここまでとは▼最大の要因は変異株感染の急増と見られます。厚生労働省のデータによれば、感染はほぼ全国に広がり、過去最多を更新している大阪府や兵庫県で顕著です。兵庫県では直近1週間の感染者の75%が変異株。神奈川県では3月の感染者の6割が変異株で、すでに優位になっているというデータもあります▼ウイルスは変異を繰り返し、やがては宿主と共生するといいます。しかし、新型コロナの変異株には感染力が強い上に重症化のリスクが高く、ワクチンの効果を薄める恐れのあるものもあります。政府や自治体は強い決意をもって対策を講じなければなりません▼しかし、対策の中心は相変わらず、イベント自粛や飲食店に時短営業を求める措置にとどまっています。東京都は8日、「まん延防止等重点措置」の適用要請を決定しました。1カ月もしないうちに、夜8時までの時短営業に逆戻りです▼東京都では、変異株の確認は感染者の3%にとどまっていますが、他府県の状況を見ればありえない数値です。新規陽性者に対するスクリーニング検査があまりにも少ないからです。都民には時短でがまんを強いる一方、都政はやるべきことをやっているのか▼もう一ついいたい。「まん延防止」措置を要請するなら、東京五輪の中止要請も不可避のはずです。


pageup