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2021年4月4日(日)

主張

大学生活スタート

ともに学び希望ひらく機会に

 大学に入学された新入生のみなさん、おめでとうございます。コロナ禍で期待と不安が入り混じった新生活のスタートではないでしょうか。コロナを機に社会のあり方を深く問い直す動きが広がっています。このような時代での大学の学びや出会いは、人生の大きな糧となることでしょう。充実した学生生活になるよう、日本共産党は心からエールを送ります。

温かい支援の輪を広げて

 格差と貧困の拡大、ジェンダー不平等、地球環境の危機―コロナは、世界と日本が抱えるさまざまな課題を浮かび上がらせました。「もうけ優先の資本主義でいいのか」「弱者にしわ寄せがいく社会はおかしい」。コロナを体験した若い世代の中で社会の矛盾への関心が高まり、課題解決のための模索の動きが強まっています。多角的な学習や議論を通じて視野を広げ、社会の仕組みを根っこからつかみ、物の見方を発展させる主体的な学びは大学ならではです。

 コロナは学生生活にかつてない深刻な影響を及ぼしています。2020年度は、対面授業や部・サークル活動などの制限で4人に1人が週に1度も登校しない事態が続きました(大学生協連3月発表の調査)。「友だちができない」と悩む1年生も急増しました。「コロナ休業でバイトがなくなった」と食費に事欠く学生も相次ぎました。

 民青同盟は全国で学生向けの食料支援プロジェクトに取り組んでいます。学生を中心に4万人以上に無償で食料や日用品を提供する活動を行い、歓迎されています。支援が学生同士の出会いの場となり、「オンラインでしか見たことがなかった友人に初めて会えた」と温かい連帯が培われています。

 誰もが入学してよかったと思える生活ができる支えが必要です。待たれているのは国の支援の抜本拡充です。もともと日本は高学費が家計を圧迫し、学費と生活費をまかなうため学生の9割がアルバイトに追われる状況でした。コロナ直撃で収入が断たれ、生活困窮に陥る学生が続出しました。ところが菅義偉政権はまともな支援に踏み切りません。20年度開始の国の大学等修学支援制度の対象は、低所得世帯の一部に限定し、「高等教育無償化」は名ばかりでした。

 困難に直面した学生たちはオンライン署名を立ち上げ、学費の一律半額を求める運動を巻き起こしました。それが政府を動かし、わずかだったコロナでの学生支援予算を増額させました。

 この流れを一層前進させ、学費半額と返済不要の給付奨学金を本格的に実現することが重要です。学生と家族に過大な経済的負担を強いる高等教育のあり方を大本から変えなければならない時です。

若者の声が届く政治へ

 先の大学生協連調査ではコロナ禍の大学・学生への政府の支援を「評価できない」の回答は約6割にのぼりました。「自己責任」を国民に押し付ける菅政権では学生の苦難を打開できません。政治の役割が問い直されています。

 主権者として考え行動することが政治と社会を変える力です。今年行われる総選挙は、希望ある社会をつくる絶好の機会です。日本共産党は学費半額やジェンダー平等などを掲げ、菅政権に代わる野党連合政権をめざします。若者の声が届く政治を実現しましょう。


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