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2021年3月27日(土)

過剰米対策ただちに

紙氏 政府の農政を批判

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(写真)質問する紙智子議員=24日、参院予算委

 日本共産党の紙智子議員は24日の参院予算委員会で、米価下落は需給と価格安定の責任を放棄した農政に原因があると指摘し、過剰米対策をただちに行うよう求めました。

 紙氏は、2014、15両年の生産過剰による米価の暴落を防止するために補助金などで飼料用米の生産に誘導したものの、17年以降に飼料用米の作付けが減少していると指摘。安倍晋三前政権が18年に政府による米の生産調整(減反)と戸別所得補償を廃止し、米の需給調整を生産者の自己責任にしたからだと批判しました。

 また、生産過剰なのにミニマムアクセス(最低輸入機会)米が77万トンも輸入されたと批判し、輸入量削減を求める生産者の声に応えるよう要求。野上浩太郎農林水産相は世界貿易機関(WTO)の合意であり「削減、廃止は困難だ」と答弁。紙氏は、農水省は30年も同じことを言い続けているが、国連ではWTO農業協定の段階的廃止を提言する動きがあると指摘しました。

 紙氏は、国連食糧農業機関(FAO)などがコロナ禍で20年に飢餓人口が1億3200万人増加すると試算したもとで「食料を海外に依存し続けていいのか」と述べ、食料自給率改善を要求。野上農水相は「国内で必要となる食料は可能な限り国内で生産するのが重要だ」と述べました。

 紙氏は、18年に国連総会で採択された「農民の権利宣言」が食料主権、土地の権利をうたうなど世界は変化しており、「安倍政権が進めた輸入自由化、規模拡大路線を見直し、中小家族農業を重視する政策に転換すべきだ」と主張しました。


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