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2021年3月25日(木)

豊栄学園 松下元総務副大臣も接待記録

16年~19年 6回総額40万円

本紙スクープ 税金還流か

 学校法人「豊栄学園」(宮崎県三股町、清水豊理事長)による接待疑惑で本紙は24日、自民党参院議員の松下新平・元総務副大臣(内閣府副大臣兼任)=宮崎選挙区=が、繰り返し接待を受けたとされる記録を確認しました。同学園は税金が原資の私学助成金を受け取っています。教育機関に入った税金が国会議員との交際費に使われた形で、道義的責任が問われます。(丹田智之)

 本紙が確認した記録によると、清水理事長と松下氏は2016年から19年まで東京都内のすし店などで少なくとも計6回、会食をしています。学園側が支払った総額は約40万円にのぼります。1回の1人あたりの金額は、約8千円から約2万円になる計算です。

 松下氏が総務副大臣だった期間にも接待とみられる記録があります。16年5月には、清水理事長と松下氏ら計3人が、「打ち合わせ」として会食しています。場所は東京・神田のすし店です。飲食代の4万390円は、学園側が支払ったことになっています。

 松下氏と清水理事長の関係は、会食だけにとどまりません。松下氏のホームページで公開されている「デジカメ活動報告」によると、19年のフィリピン出張に清水理事長とみられる人物が同行しています。

 本紙が確認した記録によると、清水理事長は松下氏とフィリピンに出張。その際、「交際費」として学園側が11万949円を支出しています。

 また松下氏が代表の自民党宮崎県参議院選挙区第1支部の16年の政治資金収支報告書によると、清水理事長が100万円の個人献金をしています。

 19年12月末には、清水理事長と松下氏、財務省、法務省の課長が面談したとされています。なんらかの便宜が図られていないか、解明が求められます。

 本紙は松下氏の国会事務所に文書で、▽会食の目的と誰が会食代を負担したのか▽フィリピン出張での飲食代は誰が負担したのか―など質問しました。同事務所からは、「回答しない」との返事がありました。学園の担当者は「個別の会食について言うことはできない」としています。


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