2021年3月24日(水)
低空飛行やめさせよ
米軍のルート変更 井上氏が批判
参院外防委
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日本共産党の井上哲士議員は23日の参院外交防衛委員会で、米軍岩国基地(山口県岩国市)所属の米軍機による低空飛行が中国・四国地方で相次いでいる問題をとりあげ、低空飛行訓練をやめさせ、日米地位協定を改定するよう求めました。
井上氏は、愛媛県が公表した2019、20年度の米軍機による低空飛行の目撃情報が、四国を東西に横切る、既存の「オレンジルート」ではなく、大洲市など県中南部に偏っており、十字状の訓練ルートの存在が浮かんでいるとの報道(愛媛新聞、21日付)を紹介。「米軍にただし、勝手な訓練ルートの設定をやめさせるべきだ」と追及しました。
岸信夫防衛相は「安全確保のために米軍が飛行訓練区域を継続的に見直していると承知している」と述べ、新たな訓練ルートの設定を容認。さらに、「実弾射撃を伴わなければ米軍の施設・区域外でも訓練が認められている」と述べ、日本中の空域で米軍機が自由に訓練できるとの見方を示しました。
井上氏は「日本の空で勝手なことはさせないのが主権国家として当たり前だ」と批判。日米地位協定の抜本的改定を求めました。
また井上氏は、岩国基地への空母艦載機移転で所属機が倍増し、騒音被害は増大していると強調。世界遺産のある広島県の宮島上空の飛行による騒音発生が倍増しているなどの実態を告発しました。
岸防衛相は「宮島に至る前に海側に旋回するルートが標準で、米軍も尊重していると承知している」と答弁。井上氏は「実態と全く違う」と批判しました。