2021年3月20日(土)
全国の原発 運転条件なし
東海第2差し止め 田村政策委員長が指摘
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日本共産党の田村智子政策委員長は19日、国会内で記者会見し、水戸地裁が日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)の運転を差し止める判決を出したことについて、「非常に画期的だ。この判決に照らせば、全国の原発が再稼働できる状況にはない。住民の安全な避難のためには、原発を動かすことはできないことを示している」と指摘しました。
田村氏は、「この判決は、実現可能な避難計画か、安全な避難が実施し得る体制かについて、『避難ができない』と結論付け、運転の差し止めを命じた」と指摘。東海第2原発は首都圏の人口密集地に立地することから、とくに避難計画が問われたものの、全国各地の原発立地自治体や周辺自治体でも、さまざまな市民・市民団体が「避難ができない」との声を上げ、運動していると述べました。
田村氏は、「私が訪れた自治体でも、避難経路とされる主要道路が1本しかなく、地域住民が押し寄せれば激しい渋滞が起き、避難できるのかという問題が指摘されていた。あるいは避難するためにいったん原発に近づいてから迂回(うかい)するルートを通らなければならない問題もある」と強調。全国の原発も再稼働できる状況にはないとして、市民と力をあわせて再稼働を許さず、「原発ゼロ」に向かいたいと表明しました。