2021年3月19日(金)

再稼働ありき　やめよ

藤野氏　許可取り消し求める

衆院連合審査

（写真）質問する藤野保史議員＝18日、衆院経産・原子力特連合審査

　日本共産党の藤野保史議員は１８日の衆院経済産業・原子力問題特別委員会の連合審査会で、東京電力柏崎刈羽原発への不正侵入などを防ぐ機能が喪失しながら、代替措置を取っていなかった問題を取り上げ、原子力規制委員会が東電に出した設置変更許可の取り消しを求めるとともに、再稼働ありきの政府の責任を追及しました。

　藤野氏は、原子力規制庁の現地検査で東電が２０１８年１月～２０年３月においても機能喪失があったと指摘を受けたとしていることに言及。「１８年１月以前に機能の喪失はなかったのか」とただしました。東電の小早川智明社長は「以前についても調査は進める」としか答えませんでした。

　藤野氏は、同原発６、７号機の再稼働に向けて事実上の「合格証」である設置変更許可を規制委が出したことについて、「東電には原発を運転する資格も能力もない。設置変更許可は取り消すべきだ」と求めました。

　規制委の更田豊志委員長は「検査を積み上げていく過程でそのような議論が出てくることも否定しない」と述べました。

　さらに藤野氏は、経産省幹部が昨年８０回も新潟県入りし、再稼働への地ならしを行ってきたとして、「今回の事案も、再稼働ありきで奔走してきた経産省の責任は極めて重い」と批判。梶山弘志経産相が「原子力政策について国民の理解を得る一環だ」と居直ったのに対し、藤野氏は「経産省は原発再稼働路線そのものをやめるべきだ」と強く迫りました。