2021年3月17日(水)
高額接待自体が問題
衆院予算委 藤野氏が社長ら追及
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日本共産党の藤野保史議員は16日の衆院予算委員会で、参考人として出席した中島信也東北新社社長、澤田純NTT社長に、放送・通信事業の利害関係が明らかな総務省に接待を繰り返した目的や違法性の認識の有無をただしました。
藤野氏は、総務省の検討会(ワーキンググループ=WG)で、東北新社を有力企業とする業界団体が「BS/CS左旋展開事業者より、右旋への移行希望あり」「衛星放送固定費の低廉化」の要望を出していたと指摘。2018年5月の同WG「報告書案」作成後、20年12月の新「報告書案」までの間に同社側の総務省接待が集中し、その大半がWG経験者に行われた結果、20年報告書案に要望が盛り込まれたとして、「接待でWGに何らかの影響を与えたいとの意向があったのではないか」とただしました。
中島社長は、接待を主導した木田由紀夫同社元役員が「固定費の低廉化は衛星放送事業者共通の長年の要望だった」と認めたとする一方、「会食でWGの中身を変えようとの意図はなく、WG経験者とは意識せず会食を設定したと報告を受けた」と弁明しました。
藤野氏はNTT問題で「会食で業務上の要請などはしていない」と繰り返す澤田社長に、「刑法では公務員が職務に関し賄賂を受け取ること自体を収賄罪とし、行政をゆがめたかどうかは問われない。利害関係が明らかな総務省を高額接待すること自体が問題との認識はないのか」と質問。澤田社長は「贈賄に当たるとは考えていない」と強弁しました。