2021年3月12日(金)
非常勤職員 兼業で公正さに疑念
人事官候補に塩川氏指摘
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衆院議院運営委員会は11日、政府が提示した国会同意人事案のうち、川本裕子人事官候補から所信を聴取しました。
日本共産党の塩川鉄也議員は、人事院の中立・第三者機関としての役割について認識をただしました。川本氏は、「公務員は全体の奉仕者」との憲法15条の規定をあげ、人事院の業務は「公務員が不偏不党、中立公正に公務の遂行を可能にすること」だと答弁しました。
塩川氏は、公務の公正性が疑われる総務省・農林水産省の接待など官民癒着が問題となっていると指摘。内閣広報官などの特別職の官僚は国家公務員倫理法の対象外だとして、「特別職の官邸官僚への倫理法や倫理規程が必要ではないか」と質問しました。川本氏は「特別公務員は厳格な倫理意識をもつ人が選任されるのではないか」「選任時のルールは府省庁で持っている」などと述べ、正面から答えませんでした。
また、塩川氏は、国家公務員の非常勤職員は兼業が可能で出身企業から給与の補填(ほてん)を受けられると指摘し、「誰のために仕事をしているのか。公務の公正性に疑念が生じる」と批判しました。川本氏は「兼業として民間企業の業務に従事した場合、給与を受け取ることはありうる」と容認しました。