2021年3月10日(水)
4法案に不備、政府謝罪
衆院議運理事会 異例の提出断念も
内閣提出法案の提出期限とされた9日、坂井学官房副長官は衆院議院運営委員会理事会で、政府提出の四つの法案をめぐる不備を報告し、謝罪しました。このうち貿易保険法改定案は提出自体を断念しました。日本共産党の塩川鉄也議員は「4件もの不備を一度に報告するのは経験したことがない」と批判。高木毅委員長も「報告が遅い」と指摘しました。
貿易保険法改定案をめぐっては、日本貿易保険(NEXI)が、認められていない外国の債券を購入するなど省令に反する運用が昨年10月に発覚。さらに保険料の誤徴収が明らかになったとしています。しかし、政府はこれらの事態を国会にひた隠しにしたまま、2月には貿易保険法改定案の参院先議を衆参両委の議運委理事会で決定していました。このもとで突然の提出取りやめという深刻さです。
重要土地等調査法案については、公明党からも「行き過ぎた私権制限だ」「まるで戦時下」と異論が出されています。坂井官房副長官は「関係者の調整に時間がかかっており、法案の提出が遅れる」と説明しました。
他にも、デジタル関連5法案に誤字・誤用など計45カ所の間違い、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)協定案では日本語訳の誤りが報告されました。